天の香具山
天の香具山(あめのかぐやま)は、霊界物語に登場する山。鉄が採れる山として描かれている。「香具山(かぐやま)」「香山(かぐやま)」「天の香山(あまのかぐやま)」とも書かれる。
- 初出:第2巻第15章「山幸」#
- 元照彦は山幸を好み、天の香具山の鉄で諸々の武器を作った。(霊界物語で舞台として登場するのはこの1ヶ所だけである。所在地は不明)[1]
- 「神伊邪那岐の神は(略)天の香具山の鋼鉄を掘り、自ら十握の剣を数多造りて、荒振る神共をば、武力を以て討ち罰めむと計らせ玉ひける」[2]
- 「天の香山といふのは鼻成山(はななすやま)と云ふ意義で、神人を生かす山の事であります」[3]
- 「人智の未だ進まなかつた原始時代には、鉱石は沢山あつても鍛冶屋が無かつたから、天の目一つの神様が一人コツコツと、香具山の真鉄や銅を掘り出して、鏡を打ち、剣を鍛へられたのである」[4]
現実の天香久山
現実の天の香具山は、奈良県橿原市の「天香久山」である。大和三山の一つ(他は畝傍山と耳成山)。標高152m。
日本神話の天の岩戸開きの際には、天の香山で採れた色々な産物が、岩戸を開くための神事に使われている。動物・植物ばかりで、霊界物語のように鉄(鉱物)はない。古事記では「天の金山(かなやま)」で採れた鉄を使って鏡が作られている。日本書紀の一書第一では天の香山の金(かね)で日矛(ひほこ)を作っている。
脚注
外部リンク
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