雰囲気
雰囲気(ふんいき)とは、天体を包み込むガス体のこと。地球の場合は大気のこと。
概要
旧字体:雰圍氣。旧仮名遣い:ふんゐき。「ふいんき」は誤読。
雰囲気という語は現代においては人間に対して使われるが、元来は天体に対して使われていたようである。
現代の国語辞書には次のように説明されている。
- 〈①地球をとりまく気体。大気。空気。②その場面または会合などにある一般的な気分・空気。周囲にある、或る感じ。アトモスフェア。〉〔『広辞苑(第六版)』〕
- 〈その場やその場の人々がかもし出している気分。また、ある人が周囲の人々に感じさせる独特の気分。ムード。 もと、地球をとりまいている大気の意。〉〔『明鏡国語辞典』〕
戦前の辞書では次のように説明されている。
- 〈天体を囲繞する瓦斯体の称。地球の雰囲気は空気なる類。〉〔『修訂 大日本国語辞典 第五巻』大正8年(1919年)初版、昭和16年(1941年)修訂版、146頁、NDLDL蔵書 PID:1870727/1/78〕
出版物の用例。
- 〈吾人ノ目撃スル有形界ニ在リテ既ニ検査ヲ経シ処ノ地殻及地上ノ動植物地球ヲ包繞セル雰囲気等ハ皆五十四種ノ元素ニ因リテ聚合成立セルモノナリ〉〔グードリッチ他『博物学(具氏)二』明治8年(1875年)、文部省、6頁、NDLDL蔵書 PID:832259/1/8〕
出口王仁三郎文献での用例。
- 〈雰囲気内にあるものは、諸地に属す。雰囲気外に在る者は、諸天に属す〉〔『本教創世記』「第十二章#」〕
- 〈太陽は闇体なり。太陽は雰囲気ありて、而してこれを包羅す。なほ我が大地に雰囲気あるが如し。而して衷収放の光、その雰囲気に映徹するに由りて諸を我が大地の雰囲気に伝へ、現見の如光体を致す所以なり〉〔本田親徳 著、出口王仁 和訳『真道問答#』〕
人間に対して使われている例。