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2018年10月13日 (土) 18:36時点における版
海の竜宮(うみのりゅうぐう)は、
本項では海底にあるお宮としての海の竜宮について解説する。
概要
- 表記ゆれ:海底竜宮城
- 初出:第8巻第11章「海の竜宮」#
- 一般に「竜宮」は海にあるとされるが、大本神諭で、綾部の大本の竜宮館を「陸の竜宮」と呼んだので、それに対して海にある竜宮をわざわざ「海」を付けて「海の竜宮」と呼んだのではないかと思われる。[2]
主なエピソード
日の出神は朝日丸に乗って筑紫島から高砂島のテルの都へ向かっていたが、乗客の話から、筑紫島から天教山に向かった面那芸司(第7巻で日の出神と行動を共にしていた)が乗った船が沈没したということを知り、面那芸司を救うために海に飛び込み、巨大な亀(琴平別神の化身)の背に乗って海を進んで行く。〔第8巻第4章「烏の妻」#~第5章「三人世の元」#〕
そして海底(海底とは遠島の譬え第8巻第12章「身代り」/a064#)を沈んで行き、海の竜宮に着くと、正鹿山津見(旧名・桃上彦)と淤縢山津見(旧名・醜国別)が門番として守っていた。二人はそれぞれ自分の来歴を日の出神に話す。奥殿では伊弉冊命(日の出神の母神)が八種の雷神によって攻撃されていた。そこへ乙米姫命が現れ、自分が伊弉冊命の身代わりとなると申し出る。八種の雷神が乙米姫命を攻撃している間に、日の出神は伊弉冊命を救い出し、面那芸司、正鹿山津見、淤縢山津見と共に、巨大な亀の背に乗って海面に出た。そして常世の国のロッキー山に伊弉冊命を送った。その後、海の竜宮は体主霊従、弱肉強食の修羅場と化し、ついに黄泉比良坂の戦いを勃発することとなった。〔第8巻第11章「海の竜宮」#~第12章「身代り」#〕
伊弉冊命による牽制的経綸
伊弉冊命がなぜ海の竜宮に居たのかは、第8巻第24章「盲目審神」#章末の「附言」に記されている。もともと伊弉冊命は天教山に居たが、曲津神らが黄泉国(黄泉島)から葦原の瑞穂国(自転倒島)を攻撃しようとしていたため、伊弉冊命は黄泉国に出向いて、曲津神を黄泉国に封じた。しかし曲津神は海の竜宮に居所を変えて、再び葦原の瑞穂国を攻撃しようたくらんだため、伊弉冊命は海の竜宮へ出向き、曲津神(八種の雷神)を自分に惹き付けて「牽制的経綸」を行ったのである。そして乙米姫命を身代わりにして曲津神を海の竜宮に封じておき、自分は日の出神に助けられロッキー山に向かった。しかしそれはそのように宣言しただけで、実際にはロッキー山には行かず、日の出神・面那芸司と共にひそかに天教山に帰った。それは水も漏らさぬ御経綸であり、その結果、偽伊弉冊命(大国姫)と偽日の出神(大国彦)がロッキー山に出現することとなった。→詳細は「黄泉比良坂の戦い」を見よ
沓島
『大地の母』では、王仁三郎のセリフとして、沓島を海の竜宮に喩えている箇所がある。
脚注
- ↑ 場所は明記されていないが、竜宮海にあるのだろうと推測される。
- ↑ 大本神諭で最初に「陸の竜宮」という言葉が出るのは大本神諭 明治32年旧7月(日不明)#で、「海の竜宮」が出るのは大本神諭 大正4年旧11月6日#。
- ↑ この引用文に出て来た筆先とはどの筆先か不明だが、大本神諭に次の一節がある。大本神諭 明治40年旧7月11日#:「艮之金神国常立尊が現はれて守護致すには、元を造へた神代の活神は、沓島の山へ落ちて居りたぞよ。力量のある、元の肉体のある活神(注・国常立尊のこと)は、沓島に住居を致して居りて蔭からの守護で居りたなり、竜宮の乙姫殿は海の底の御住居で在りたなり、冠島が竜宮の入口で在ると云ふ事を、出口直に、初めて冠島へ参拝を致した折に申してあるが、明治三十三年に沓島が開かしてあるのはこれから分るぞよ。(略)竜宮は冠島から沓島の荒海が乙姫殿の御住居所、海の御守護は、乙姫殿が御大将であるぞよ」。これは沓島が「海の竜宮」というよりは、冠島と沓島の間の海(竜宮海)が乙姫殿が住まう「海の竜宮」だということではないか?