「六角切り子」の版間の差分
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* 天祥地瑞:「総じて大金剛力にして基となり台となり、強く張り籠り天の内面を司り、勢ひに添ひ付き、同じく平等に動く言霊也と知る可し」 | * 天祥地瑞:「総じて大金剛力にして基となり台となり、強く張り籠り天の内面を司り、勢ひに添ひ付き、同じく平等に動く言霊也と知る可し」 | ||
== | == 八方位の配置 == | ||
[[ファイル:六角切り子(天地茁廴貫きの極典).png|thumb|]] | |||
大石凝は「天地茁廴貫きの極典」(明治33年作)の中で、六角切り子の14面の意義について、「大日本言霊」(明治36年作)に書いたこととは異なる見方を示している(p65)。 | |||
6つの正方形はそれぞれ、天・地・艮・巽・坤・乾を、8つの三角形は2つずつにそれぞれ子・卯・午・酉(つまり北東南西) | |||
を配しているのである。これは12方位ではなく8方位であり、天地を合わせて10方位になる。 | |||
== 天津神算木との関係 == | |||
前述したように大石凝は「大日本言霊」の中で、六角切り子について「円満完なる球に方面を知り易からしむる為に仮に廉目を立てたる者也」と述べており、活用を説明する便宜上、仮に六角切り子を用いているだけであって、その形状には大きな意味はないように解することが出来る。 | |||
しかし「天地茁廴貫きの極典」では、天津神算木は「六角切り子の分子」であり「極智の極方法を以て道行きの術を尽して以て見る時は元の六角切り子と全く合格する物也」(p67)と述べており、天津神算木と六角切り子は形状が異なるだけで同じものを現していると解せられる。 | |||
また同じ文章中で、「天照す大御神」(ここでは主神の意)は「六角切り子の妙体を造り顕はし之を以て至大天球之中の御樋代と定め玉ふ也」とも述べており、六角切り子の形状そのものが大きな意味を持っていることになる。 | |||
== 水谷清の説 == | |||
[[ファイル:六角切り子14面の意義(水谷清の説).png|thumb|]] | [[ファイル:六角切り子14面の意義(水谷清の説).png|thumb|]] | ||
[[ファイル:六角切り子(古事記大講).jpg|thumb|]] | [[ファイル:六角切り子(古事記大講).jpg|thumb|]] | ||
大石凝は六角切り子と天津神算木が同じものであることを示したが、具体的にどのような関係があるのかは言及していない。 | |||
[[水谷清]]は「[[天津祝詞学]]」の中で、大石凝の六角切り子を使った七十五声の言霊活用を紹介している<ref>『[[古事記大講]] 第十四巻』p111-186</ref>。しかし14面が意味するものは、大石凝や王仁三郎とは異なる説明をしている。天津金木を用いて、14面の意義を説明しているのである<ref>『古事記大講 第十四巻』p187-190</ref>。 | [[水谷清]]は「[[天津祝詞学]]」の中で、大石凝の六角切り子を使った七十五声の言霊活用を紹介している<ref>『[[古事記大講]] 第十四巻』p111-186</ref>。しかし14面が意味するものは、大石凝や王仁三郎とは異なる説明をしている。天津金木を用いて、14面の意義を説明しているのである<ref>『古事記大講 第十四巻』p187-190</ref>。 | ||