「高姫」の版間の差分

 
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東助に出て行かれ失意した高宮姫は、金太郎を四辻に捨ててしまう。その時に、「東」と「高」の印が刻まれた守り刀(東助が家を出る時、記念に残して行った)と、「金太郎」と名を書いた守り袋を添えておいた<ref>{{rm|33|21|峯の雲}}:〈幼名は 聞くも目出たき金太郎 吾身に添へたる綾錦 守袋に名を記し 守刀に真珠にて 十字の印を描き出し 鍔元篤と眺むれば 「東」と「高」の印あり〉</ref> <ref>{{rm|33|22|高宮姫}}:〈後に残つた一振の 守り刀に「東」の字 「高」の印を刻みたる 剣を記念と残しおき(略)守刀に綾錦 守袋に金太郎と 名をば書き添へ四辻に 不憫乍らも捨子して〉</ref>(この守り刀と守り袋が金太郎=[[建国別]]が高姫・東助の息子だという証拠となる)。
東助に出て行かれ失意した高宮姫は、金太郎を四辻に捨ててしまう。その時に、「東」と「高」の印が刻まれた守り刀(東助が家を出る時、記念に残して行った)と、「金太郎」と名を書いた守り袋を添えておいた<ref>{{rm|33|21|峯の雲}}:〈幼名は 聞くも目出たき金太郎 吾身に添へたる綾錦 守袋に名を記し 守刀に真珠にて 十字の印を描き出し 鍔元篤と眺むれば 「東」と「高」の印あり〉</ref> <ref>{{rm|33|22|高宮姫}}:〈後に残つた一振の 守り刀に「東」の字 「高」の印を刻みたる 剣を記念と残しおき(略)守刀に綾錦 守袋に金太郎と 名をば書き添へ四辻に 不憫乍らも捨子して〉</ref>(この守り刀と守り袋が金太郎=[[建国別]]が高姫・東助の息子だという証拠となる)。


高宮姫は[[メソポタミヤ]]の[[顕恩郷]]へ行き、[[バラモン教]]をしばらく学んだ<ref>{{rm|23|15|婆と婆}}:高姫のセリフ〈妾も元は鬼雲彦の弟子となり、バラモン教の教理を信用して聞いた事がある高姫で御座います〉</ref>(大棟梁の[[鬼雲彦]]が顕恩郷を支配していた時代)(この時にバラモン教の副棟梁・[[鬼熊別]]の妻である[[蜈蚣姫]]と高姫は出会っている<ref>{{rm|23|15|婆と婆}}:蜈蚣姫のセリフ〈メソポタミヤでお目に掛つた高姫さまによく似てゐる〉</ref>)。しかし東助が忘れられず、[[三五教]]に入れば、いつか東助に会えるだろうと考えて、〈系統の身魂〉と偽り、[[フサの国]]で三五教を学んだ。だが[[スサノオ]]のやり方が気に入らず、ウラル教と三五教を合わせた「[[ウラナイ教]]」を[[北山村]]に設立した。<ref>{{rm|33|22|高宮姫}}:〈メソポタミヤの顕恩郷 バラモン教を探らむと〉~〈北山村に立籠り 教を開き居たりける〉</ref>
高宮姫は[[メソポタミヤ]]の[[顕恩郷]]へ行き、[[バラモン教]]をしばらく学んだ<ref>{{rm|23|15|婆と婆}}:高姫のセリフ〈妾も元は鬼雲彦の弟子となり、バラモン教の教理を信用して聞いた事がある高姫で御座います〉</ref>(大棟梁の[[鬼雲彦]]が顕恩郷を支配していた時代)(この時にバラモン教の副棟梁・[[鬼熊別]]の妻である[[蜈蚣姫]]と高姫は出会っている<ref>{{rm|23|15|婆と婆}}:蜈蚣姫のセリフ〈メソポタミヤでお目に掛つた高姫さまによく似てゐる〉</ref>)。しかし東助が忘れられず、[[三五教]]に入れば、いつか東助に会えるだろうと考えて、〈系統の身魂〉と偽り、[[フサの国]]で三五教を学んだ。だが[[スサノオ]]のやり方が気に入らず、ウラル教と三五教を合わせた「[[ウラナイ教]]」を[[北山村]]に設立した。<ref>{{rm|33|22|高宮姫}}:〈メソポタミヤの顕恩郷 バラモン教を探らむと 尋ね詣でて暫くは 神の教を聞きつるが 夫の君の守りたる 三五教を守りなば 神の恵の幸はひて 恋しき夫に何時の日か 巡り合ふ世もあるならむ 三五教に若くなしと 系統の身魂と詐りて フサの御国に居を構へ 教を開く折柄に 変性女子の行方が 心に合はぬ所より ウラルの教と三五の 教を合はしてウラナイ教と 大看板を掲げつつ 北山村に立籠り 教を開き居たりける〉</ref>


高宮姫がいつから「高姫」に名を変えたのかは分からないが、ウラナイ教の教主としては「高姫」である。東助は同棲時代に「高姫」とも呼んでいるので<ref>{{rm|33|22|高宮姫}}:〈コリヤ高姫よ高姫よ〉</ref>、「高宮姫」を略した愛称が「高姫」ではないかと思われる。
高宮姫がいつから「高姫」に名を変えたのかは分からないが、ウラナイ教の教主としては「高姫」である。東助は同棲時代に「高姫」とも呼んでいるので<ref>{{rm|33|22|高宮姫}}:〈コリヤ高姫よ高姫よ〉</ref>、「高宮姫」を略した愛称が「高姫」ではないかと思われる。