「神代語」の版間の差分
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[[ファイル: | [[ファイル:第2巻神代語の数字.jpg|thumb|100px|霊界物語第2巻凡例に掲載されている神代語の数字]] | ||
'''神代語'''(かみよことば)とは、神代に使われていた言葉のこと。「'''神代言葉'''」とも書く。 | '''神代語'''(かみよことば)とは、神代に使われていた言葉のこと。「'''神代言葉'''」とも書く。 | ||
[[言霊学]]で使われる「[[水茎文字]]」とは異なる。 | |||
== 概要 == | == 概要 == | ||
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* {{rm09|2|0002|凡例}}、{{rm|4|19|猿女の舞}}、{{rm|4|25|燕返し}}に、現代語の歌を神代語に翻訳したものが、'''カタカナで'''記されている。神代語の語彙の実例が分かるのは、この3ヶ所だけである。 | * {{rm09|2|0002|凡例}}、{{rm|4|19|猿女の舞}}、{{rm|4|25|燕返し}}に、現代語の歌を神代語に翻訳したものが、'''カタカナで'''記されている。神代語の語彙の実例が分かるのは、この3ヶ所だけである。 | ||
* {{kgm|527|出雲言葉}}に──出雲の言葉には神代語を多分に含んでいる。コーカス民族だった勢力が拡大して彼らの言葉(大和言葉か?)が広まったため、次第に出雲言葉が衰退して行った──ということが書いてある。 | * {{kgm|527|出雲言葉}}に──出雲の言葉には神代語を多分に含んでいる。コーカス民族だった勢力が拡大して彼らの言葉(大和言葉か?)が広まったため、次第に出雲言葉が衰退して行った──ということが書いてある。 | ||
* {{rm09|74| | * {{rm09|74|0001|序文}}に──天界における言葉は総べてアオウエイの五大父音だけで通じるが、現代人は七十五声を使っているため「'''神代語(じんだいご)'''」は通じないので、やむを得ず三十一文字(和歌)で神意を発表した──ということが書いてある。この「神代語」は天界における五大父音のみの言葉を指しており、'''本項に記した神代語(かみよことば)とは別のもの'''だと思われる。 | ||
== 実例 == | |||
{{rm09|2|0002|凡例}}、{{rm|4|19|猿女の舞}}、{{rm|4|25|燕返し}}に記された神代語の実例を集めた。 | |||
上段が神代語。下段が現代語。 | |||
=== 第2巻凡例 === | |||
コトトモオコヨ カムソモホ<br> | |||
コトタマワケノ カミサンハ(言霊別の神さんは) | |||
コスヨトコヨイ ツコイステ<br> | |||
コシノトコヨヘ ツカヒシテ(こしの常世へ使ひして) | |||
ミツイトホレテ コスヨオイ<br> | |||
ミチニタフレテ コシヲヲリ(道に倒れて腰を折り) | |||
コスイノソロレ コスイトム<br> | |||
コシニノセラレ コシイタム(輿に乗せられ腰痛む) | |||
コスヨクシデモ コスヌコス<br> | |||
コシノクニデモ コシヌカシ(こしの国でも腰抜かし) | |||
コスヌクカムヨ ワロヲレル<br> | |||
コシヌケカミト ワラハレル(腰抜け神と笑はれる) | |||
フトヨコトノロ ノムトヨノイ<br> | |||
ヒトノコトナラ ナントモナイ(他のことなら何ともない) | |||
コスカモヨセヌ<br> | |||
コシヤカマヤセン(こしやかまやせん) | |||
=== 第4巻第19章 === | |||
モロコスヨ トコヨヨクシホ トホケレド<br> | |||
モロコシノ トコヨノクニハ トホケレド(もろこしの常世の国は遠けれど) | |||
カムヨヨオモフ マコモトホ<br> | |||
カミヨヲオモフ マゴコロハ(神代をおもふまごころは) | |||
カロモアキツモ トコスヱイ<br> | |||
カラモアキツモ トコシヘニ(からも、あきつも常永に) | |||
コホロヌモヨゾ アメツツヨ<br> | |||
カハラヌモノゾ アメツチノ(変らぬものぞ天地の) | |||
カムヨミタマヨ ソチホイテ<br> | |||
カミノミタマノ サチハヒテ(神の御魂のさちはひて) | |||
ウモレウデトル カムフトヨ<br> | |||
ウマレイデタル カミヒトノ(生れ出たる神人の) | |||
モモトホノヲク トドスクテ<br> | |||
ココロハナホク タダシクテ(心は直く正しくて) | |||
マコトヨミツイ ススイツツ<br> | |||
マコトノミチニ ススミツツ(誠の道にすすみつつ) | |||
フロクルモモイ ウツトノク<br> | |||
ヒラクルママニ イツトナク(開くるままにいつとなく) | |||
ヨホトコヨイヨ クモオコイ<br> | |||
ヨハトコヤミノ クモオコリ(世は常暗の雲おこり) | |||
ノミトカモリス ヨツヨイミ<br> | |||
ナミタカマリシ ヨツノウミ(浪たかまりし四つの海) | |||
フキコルコセイ スズメムト<br> | |||
フキクルアラシ シヅメムト(吹きくるあらし静めむと) | |||
クシホルトチヨ オオカムホ<br> | |||
クニハルタチノ オホカミハ(国治立の大神は) | |||
コモトヨクドキ ミヨクドキ<br> | |||
ココロヲクダキ ミヲクダキ(こころを砕き身をくだき) | |||
アストヨミキリ ユウキリヨ<br> | |||
アシタノミキリ ユフキリヲ(朝の深霧夕霧を) | |||
スノドヨコゼイ フキホロイ<br> | |||
シナドノカゼニ フキハラヒ(科戸の風に吹きはらひ) | |||
ホロイトモヘト ウツセミヨ<br> | |||
ハラヒタマヘド ウツセミノ(はらひたまへど空蝉の) | |||
ヨホウボトモヨ クロクステ<br> | |||
ヨハウバタマノ クラクシテ(世は烏羽玉の暗くして) | |||
タコヨモヨスエ ホコヨモヨ<br> | |||
タカヤマノスヱ ヒキヤマノ(高山の末短山の) | |||
ヨモヨヨヨエヨ カムフトヨ<br> | |||
ヤマノヲノヘノ カミヒトモ(山の尾の上の神人も) | |||
アソホヨフカリ ツクヨカゲ<br> | |||
アサヒノヒカリ ツキノカゲ(旭日の光月の影) | |||
ホスヨカカヨキ スロヌホヨ<br> | |||
ホシノカガヤキ シラヌヒノ(星の輝き不知火の) | |||
ツツイコモトヨ ツクスゴト<br> | |||
チヂニココロヲ ツクシガタ(千々に心をつくし潟) | |||
イムイヨノイヨ マゴカムヨ<br> | |||
ウミニモノニモ マガカミノ(海にも野にも曲神の) | |||
ウトコイクロフ アイソモヨ<br> | |||
イタケリクルフ アリサマヲ(伊猛り狂ふ有様を) | |||
ノゴメスコステ ウイスエヨ<br> | |||
ナゴメスカシテ イニシヘノ(和めすかしていにしへの) | |||
モトツミカムヨ ウモスヨイ<br> | |||
モトツミカミノ ウマシヨニ(元津御神のうまし世に) | |||
モチノヨソムヨ ミコモトヨ<br> | |||
モチナホサムト ミココロヲ(持ち直さむと御心を) | |||
クドコセトモイテ カスコクヨ<br> | |||
クダカセタマヒテ カシコクモ(砕かせたまひて畏くも) | |||
タコモヨホライ ヨホヨロヅ<br> | |||
タカアマハラニ ヤホヨロヅ(高天原に八百万) | |||
カムヨツドエテ マツリコト<br> | |||
カミヲツドヘテ マツリゴト(神を集へてまつりごと) | |||
ホジメトモヘボ イミコハヨ<br> | |||
ハジメタマヘド ウミカハヤ(はじめたまへど海川や) | |||
ヨモヨヨホテイ トツクモヨ<br> | |||
ヤマヌノハテニ タツクモノ(山野の果てに立つ雲の) | |||
ホルルホミノキ トコヨミヨ<br> | |||
ハルルヒマナキ トコヤミノ(晴るる暇なき常暗の) | |||
カムヨオトノイ クサヨコヨ<br> | |||
カミノオトナヒ クサヤキノ(神のおとなひ草や木の) | |||
カキホトコホイ コトトイテ<br> | |||
カキハトキハニ コトトヒテ(かきはときはに言問ひて) | |||
ヨロヅヨウズウイ ソボヘノス<br> | |||
ヨロヅノワザハヒ サバヱナス(万のわざはひ五月蠅如す) | |||
ムラゴイオコイ アメツツヨ<br> | |||
ムラガリオコリ アメツチノ(群がりおこり天地の) | |||
クシヨモホロボ タコアモヨ<br> | |||
クニノマホラバ タカアマノ(国の真秀良場高天の) | |||
ホライアラホレ ムラキモヨ<br> | |||
ハラニアラハレ ムラキモノ(原に現はれ村肝の) | |||
コモトヨフロキ フロムネホコヨ<br> | |||
ココロモヒロキ ヒロムネヒコノ(心も広き広宗彦の) | |||
ウツヨミコトヨ スラスヨホ<br> | |||
ウヅノミコトノ シラスヨハ(貴の命の知らす世は) | |||
ヨモコホクソコ ムノノイキ<br> | |||
ヤマカハクサキ ミナナビキ(山河草木みな靡き) | |||
イラヨスクシヨ ノリフブク<br> | |||
ウラヤスクニト ナリヒビク(浦安国となりひびく) | |||
カカムメデトキ カムヨヨヨ<br> | |||
カカルメデタキ カミノヨノ(かかる芽出度き神の世の) | |||
ウスツエコトク ツキコトメ<br> | |||
イシズヱカタク ツキカタメ(礎かたく搗きかため) | |||
タテホシメテル モコボスロ<br> | |||
タテハジメタル マキハシラ(建て初めたる真木柱) | |||
ツヨイヨツヨイ ウコギノク<br> | |||
チヨニヤチヨニ ウゴキナキ(千代に八千代に動きなき) | |||
イヨキカムヨヨ マツイコト<br> | |||
キヨキカミヨノ マツリゴト(清き神代のまつりごと) | |||
タテホシメトル コヨミキリ<br> | |||
タテハジメタル コノミギリ(立てはじめたるこのみぎり) | |||
ヨホトフロケク ヨスロケク<br> | |||
ヨハタヒラケク ヤスラケク(世は平けく安らけく) | |||
オソモルベスヨ オモイコヨ<br> | |||
ヲサマルベシト オモヒキヤ(治まるべしと思ひきや) | |||
ヨモヨヨモヨヨ イミコホヨ<br> | |||
ヨモノヤマヌヤ ウミカハノ(四方の山野や海川の) | |||
カムホコトミイ ムロキモヨ<br> | |||
カミハカタミニ ムラキモノ(神はかたみに村肝の) | |||
コモトヨモモヨ ソヨギツツ<br> | |||
ココロノママニ サヤギツツ(こころの侭にさやぎつつ) | |||
フイヨイクモル アメツツヨ<br> | |||
ヒニヨニクモル アメツチノ(日に夜に曇る天地の) | |||
ヨロヅヨモコヨ ホロホムヨ<br> | |||
ヨロヅノマガヲ ハラハムト(万の曲を払はむと) | |||
カムヨヨオモフ モコモトヨ<br> | |||
カミヨヲオモフ マゴコロノ(神世を思ふまごころの) | |||
トコヨヨクシイ ノモタコク<br> | |||
トコヨノクニニ ナモタカク(常世の国に名もたかく) | |||
ミコモトキヨキ トコヨホコ<br> | |||
ミココロキヨキ トコヨヒコ(御心きよき常世彦) | |||
オオクシホコヨ フトホシロ<br> | |||
オホクニヒコノ フタハシラ(大国彦の二柱) | |||
コモトヨタケヨ ウツアケテ<br> | |||
ココロノタケヲ ウチアケテ(心のたけを打ち明けて) | |||
アメヨツツヨヨ オトヨコヨ<br> | |||
アメトツチトノ オダヤカヲ(天と地とのおだやかを) | |||
キトソムトメヨ コヨトイヨ<br> | |||
キタサムタメノ コノタビノ(来たさむためのこの度の) | |||
トコヨヨスロヨ カムツトイ<br> | |||
トコヨノシロノ カムツドヒ(常世の城の神集ひ) | |||
ツトヒトモイス カムフトホ<br> | |||
ツドヒタマヒシ カミヒトハ(集ひたまひし神人は) | |||
キヨケクノヲク タドスクテ<br> | |||
キヨケクナホク タダシクテ(清けく直く正しくて) | |||
ヨロヅヨモヨヨ ヨスロケク<br> | |||
ヨロヅノモノニ ヤスラケキ(万のものに安らけき) | |||
ウケルイヨツヨ アトエムヨ<br> | |||
イケルイノチヲ アタヘムト(いける生命をあたへむと) | |||
コモトヨクドキ コヨツドイ<br> | |||
ココロヲクダク コノツドヒ(心を砕くこの集ひ) | |||
クシホルトツヨ オオカムヨ<br> | |||
クニハルタチノ オホカミハ(国治立の大神は) | |||
カノロズイベノイ トモフロム<br> | |||
カナラズウベナヒ タマフラム(かならず諾ひたまふらむ) | |||
サレドモヨイホ ツユデアリ<br> | |||
サレドモノニハ ツイデアリ(されど物には順序あり) | |||
コレヨツユデヨ アヨモリテ<br> | |||
コレノツイデヲ アヤマリテ(これの順序を誤りて) | |||
モトヨスヱヨヨ フトツニス<br> | |||
モトトスヱトヲ ヒトツニシ(本と末とを一つにし) | |||
ウツヨソトヨヨ ケズメヨホ<br> | |||
ウチトソトトノ ケジメヲバ(内と外との差別をば) | |||
アヨモツコトヨ アロゾロメ<br> | |||
アヤマツコトノ アラザラメ(過つことのあらざらめ) | |||
コレヨツドヒヨ フロクトロ<br> | |||
コレノツドヒヲ ヒラキタル(これの集ひを開きたる) | |||
カムヨミコモト ウトクヨク<br> | |||
カミノミココロ イトキヨク(神の御心いと清く) | |||
タフトクモセド アメツツヨ<br> | |||
タフトクマセド アメツチノ(尊く坐せど天地の) | |||
モトツミカムヨ サドメトロ<br> | |||
モトツミカミノ サダメタル(元津御神の定めたる) | |||
クヨキミニホヨ ヱルソレム<br> | |||
キヨキミニハノ ヱルサレム(聖き神庭のヱルサレム) | |||
カムヨミヨコイ カムツドイ<br> | |||
カミノミヤコニ カムツドヒ(神の都に神集ひ) | |||
カトミニコモトヨ ウチヒロキ<br> | |||
タガヒニココロヲ ウチヒラキ(たがひに心を打開き) | |||
トコヨヨヨミヨト オスフロキ<br> | |||
トコヨノヤミノト オシワケテ(常夜の暗の戸押分けて) | |||
コトトイホコリ モコモトヨ<br> | |||
コトトヒハカリ マゴコロヲ(言問ひ議り赤誠を) | |||
カムヨミモヘニ サソゲツツ<br> | |||
カミノミマヘニ ササゲツツ(神の御前に捧げつつ) | |||
ツクスホアメツツ カムナガラ<br> | |||
ツクスハアメツチ カムナガラ(尽すは天地惟神) | |||
カムヨオオヂニ カノウベス<br> | |||
カミノオホヂニ カナフベシ(神の大道に叶ふべし) | |||
トコヨヨオノシ オオカムヨ<br> | |||
トコヨモオナジ オホカミノ(常世も同じ大神の) | |||
ツクリタモイス クシノレボ<br> | |||
ツクリタマヒシ クニナレバ(造りたまひし国なれば) | |||
カムヨサドメス ヱルソレム<br> | |||
カミノサダメシ ヱルサレム(神の定めしヱルサレム) | |||
カムヨミヨコヨ カホロズト<br> | |||
カミノミヤコモ カハラジト(神の都も変らじと) | |||
コトアゲタモフ カムガムヨ<br> | |||
コトアゲタマフ カミガミモ(言挙げたまふ神人も) | |||
サホイイモソム ソリノゴロ<br> | |||
サハニヰマサム サリナガラ(沢に居まさむさりながら) | |||
モトツミカムヨ ミコモトホ<br> | |||
モトツミカミノ ミココロハ(元津御神の御心は) | |||
アロノミクルフ モロコスヨ<br> | |||
アラナミクルフ モロコシノ(荒浪狂ふもろこしの) | |||
トコヨヨクシヨ サトメトロ<br> | |||
トコヨノクニト サダメテシ(常世の国と定めてし) | |||
カムヨミコトヨ ノコイケリ<br> | |||
カミノミコトゾ ナカリケリ(神の御言ぞなかりけり) | |||
カムヨミユルス ノキクシヨ<br> | |||
カミノミユルシ ナキクニノ(神の御許しなき国の) | |||
トコヨヨスロヨ カムツドイ<br> | |||
トコヨノシロノ カムツドヒ(常世の城の神つどひ) | |||
ツトイニツドフ モモヨカム<br> | |||
ツドヒニツドフ モモノカミ(集ひにつどふ諸の神) | |||
スメオオカムヨ ミコモトヨ<br> | |||
スメオホカミノ ミココロト(皇大神の御心と) | |||
オキテヨヨロホ イコノロム<br> | |||
オキテノノリハ イカニゾト(おきての則は如何にぞと) | |||
フコクカヘリミ タモフベス<br> | |||
フカクカヘリミ タマフベシ(深く省みたまふべし) | |||
トコヨヨクシホ フロクトモ<br> | |||
トコヨノクニハ ヒロクトモ(常世の国は広くとも) | |||
トコヨヨカムホ ツヨクトモ<br> | |||
トコヨノカミハ ツヨクトモ(常世の神は強くとも) | |||
カムヨユルソヌ カロカムヨ<br> | |||
カミノユルサヌ カラカミノ(神の許さぬから神の) | |||
モトニモロコリ クツオイテ<br> | |||
モトニマジコリ クチアヒテ(許に交こり口合ひて) | |||
ストヨツルギヨ フリコゾス<br> | |||
シタノツルギヲ フリカザシ(舌の剣を振りかざし) | |||
ホホノヲツロス スノキオボ<br> | |||
ヒバナヲチラシ シノギヲバ(火花を散らし鎬をば) | |||
カトミニケヅル アソモスソ<br> | |||
タガヒニケヅル アサマシサ(たがひに削る浅間しさ) | |||
ヤツコスヨカムホ スメカムヨ<br> | |||
ヤツワウノカミハ スメカミノ(八王の神は皇神の) | |||
ヨソストモイス ツコソゾヨ<br> | |||
ヨサシタマヒシ ツカサゾヤ(よさしたまひしつかさぞや) | |||
キヨコタフトコ オコソコニ<br> | |||
キヨクタフトク オゴソカニ(清くたふとくおごそかに) | |||
マモルホヤツコス クシタモヨ<br> | |||
マモルハヤツワウ クニタマノ(守るは八王国魂の) | |||
ムタマニツクル チコロノリ<br> | |||
ミタマニツケル チカラナリ(身魂につける特権なり) | |||
ソノチコロソヱ カロソミテ<br> | |||
ソノチカラサヘ カロシミテ(そのちからさへ軽しみて) | |||
ヤブレスクツヨ スツルゴト<br> | |||
ヤブレシクツヲ スツルゴト(破れし沓を捨つるごと) | |||
ステテオスモヌ カムヨロロ<br> | |||
ステテヲシマヌ カミノムネ(すてて惜まぬ神の胸) | |||
アオトコヨミト ノリニケリ<br> | |||
アアトコヤミト ナリニケリ(アヽ常暗となりにけり) | |||
アオトコヨミト ノリニケリ<br> | |||
アアトコヤミト ナリニケリ(アヽ常暗となりにけり) | |||
アロブルカムヨ ミニモトロ<br> | |||
アラブルカミノ ミニモテル(荒ぶる神の身に持てる) | |||
タケキツホモヨ スムヨコニ<br> | |||
タケキツハモノ スミヤカニ(猛きつはもの速かに) | |||
ステテコノヨヨ アロソイヨ<br> | |||
ステテコノヨノ アラソヒヲ(捨てこの世のあらそひを) | |||
シノドヨコセニ フキホロフ<br> | |||
シナドノカゼニ フキハラフ(科戸の風に吹き払ふ) | |||
ソノカトロイホ サドフメモ<br> | |||
ソノカタラヒハ サダヒメモ(その語らひは猿田姫も) | |||
ヒドリミギリヨ テヲアゲテ<br> | |||
ヒダリミギリノ テヲアゲテ(左り右りの手を挙げて) | |||
アノノイマツリ イソホスヨ<br> | |||
アナナヒマツリ イサヲシヲ(あななひ奉り功績を) | |||
スメオオカムヨ ヨモスロム<br> | |||
スメオホカミモ ヨミスラム(皇大神も嘉すらむ) | |||
タドヤツコスヨ カムボスロ<br> | |||
タダヤツワウノ カムバシラ(ただ八王の神柱) | |||
フトツコクトモ イツソミヨ<br> | |||
ヒトツカクトモ ウツセミノ(一つ欠くとも空蝉の) | |||
ミヨモマモヨヨ トチモチニ<br> | |||
ミヨモマガヨト タチマチニ(御代も曲代とたちまちに) | |||
カトムキミドレ ツイユベス<br> | |||
カタムキミダレ ツイユベシ(かたむき乱れ潰ゆべし) | |||
カムヨユルセス ヤツコスカム<br> | |||
カミノユルセシ ヤツワウガミ(神の許せし八王神) | |||
ヤツコシロカム モモヨカム<br> | |||
ヤツガシラガミ モモノカミ(八頭神諸の神) | |||
タコモヨホロヨ ミツコイヨ<br> | |||
タカアマハラノ ミツカヒト(高天原の御使と) | |||
アメクドリテル サドホメノ<br> | |||
アマクダリタル サダヒメノ(天降りたる猿田姫の) | |||
コトボヨホノヨ トコヨミヨ<br> | |||
コトバノハナヲ トコヤミノ(言葉の花を常暗の) | |||
ヨホヨアロスニ チロソゾレ<br> | |||
ヨハノアラシニ チラサザレ(夜半の嵐に散らさざれ) | |||
ヨホヨアロスニ チロソゾレ<br> | |||
ヨハノアラシニ チラサザレ(夜半の嵐に散らさざれ) | |||
オオトロホコヨ トコヨホコ<br> | |||
オホトラヒコヤ トコヨヒコ(大虎彦や常世彦) | |||
トコヨヨホメヨ タクイノキ<br> | |||
トコヨノヒメノ タグヒナキ(常世の姫の類ひなき) | |||
ノヲキタドスキ モコモトヨ<br> | |||
ナホキタダシキ マゴコロヲ(直き正しき真心を) | |||
タフトミウヨモイ ヨロコビテ<br> | |||
タフトミウヤマヒ ヨロコビテ(尊み敬ひ歓びて) | |||
コモトキトノキ スコクソヨ<br> | |||
ココロキタナキ シコグサノ(心きたなき醜草の) | |||
カキホヨコセニ マコセツツ<br> | |||
カキハヲカゼニ マカセツツ(片葉を風に任せつつ) | |||
キヨキツトイヨ ケゴストロ<br> | |||
キヨキツドヒヲ ケガシタル(清き会場を汚したる) | |||
ワゴミヨフコキ ツムトゴヨ<br> | |||
ワガミノフカキ ツミトガヲ(我が身の深きつみとがを) | |||
トゴメタモホズ ホメカムヨ<br> | |||
トガメタマハズ ヒメガミノ(咎めたまはず姫神の) | |||
タロホヌスソブヨ タヒロケク<br> | |||
タラハヌスサビト タヒラケク(足はぬすさびと平けく) | |||
ウロヨスロケク カムノヲヒ<br> | |||
ウラヤスラケク カムナホヒ(心安らけく神直日) | |||
オオノヲヒニヨ ノルノヲス<br> | |||
オホナホヒニト ノリナホシ(大直日にと詔り直し) | |||
マトキクノヲス ミノヲスツ<br> | |||
マタキキナホシ ミナホシツ(また聞直し見直しつ) | |||
ミツアルミツニ テヲヒイテ<br> | |||
ミチアルミチニ テヲヒキテ(道ある道に手を曳きて) | |||
トコヨヨヨミヨ カゴヨロス<br> | |||
トコヨノヤミヲ カガヤカシ(常世の暗を輝かし) | |||
アメヨイホトヨ オスヒロキ<br> | |||
アマノイハトヲ オシヒラキ(天の岩戸を押し開き) | |||
アメツミカムヨ ツツヨエヨ<br> | |||
アマツミカミヤ チノウヘノ(天津御神や地の上の) | |||
モトツミカムヨ オオモヘニ<br> | |||
モトツミカミノ オホマヘニ(元津御神の大前に) | |||
カヘリモヲスノ フトノリト<br> | |||
カヘリマヲシノ フトノリト(かへりまをしの太祝詞) | |||
コエモサヨコニ トノヘコス<br> | |||
コヱモサヤカニ トナヘカシ(声もさやかに唱へかし) | |||
メデトスメデトス オメデトス<br> | |||
メデタシメデタシ オメデタシ(目出度し目出度しお芽出度し) | |||
=== 第4巻第25章 === | |||
チーバブリカンヨミコモト カスクミテ<br> | |||
チハヤフルカミノミココロ カシコミテ(千早振る神の御心かしこみて) | |||
アメツツヨシノ コキシタマ<br> | |||
アメツチヨモノ クニタマヤ(天地四方の国魂や) | |||
ヤツコスヨツカスヨ ヤツカムロ<br> | |||
ヤツワウノツカサヤ ヤツガシラ(八王の司や八頭) | |||
モモロカムタチ ヤモヨロヅ<br> | |||
モモノカミタチ ヤホヨロヅ(ももの神たち八百万) | |||
トコヨヨクシイ カムツトヒ<br> | |||
トコヨノクニニ カムツドヒ(常世の国に神集ひ) | |||
トツオオカムヨ シスオロミ<br> | |||
トラオホカミヤ シシヲロチ(虎狼や獅子大蛇) | |||
オヌモサヨメヨ マトツミヨ<br> | |||
オニモサグメモ マガツミモ(鬼も探女も曲津見も) | |||
イヨキクルミテ ムロイコヨ<br> | |||
イヨリツドヒテ ムラキモノ(伊寄り集ひて村肝の) | |||
コモトヨコモヨ フチハロチ<br> | |||
ココロノクモヲ フキハラヒ(心の雲を吹き払ひ) | |||
ハロチコソメテ カムホヨヨ<br> | |||
ハラヒキヨメテ カミノヨノ(払ひ清めて神の世の) | |||
メロトチフカリ テロトオヨ<br> | |||
メデタキヒカリ テルタヘノ(目出度き光照妙の) | |||
アヨヨヌスコヨ オオムホト<br> | |||
アヤトニシキノ オホミハタ(綾と錦の大御機) | |||
オリテカムヨヨ マツイコヨ<br> | |||
オリテカミヨノ マツリゴト(織りて神世のまつりごと) | |||
カコハトコハイ タトヨコヨ<br> | |||
カキハトキハニ タテヨコノ(堅磐常磐にたてよこの) | |||
カムヨヨサイヨ カムミトモ<br> | |||
カミノヨサシノ カミミタマ(神の任さしの神みたま) | |||
ヨニウテモステ ウロホスク<br> | |||
ヨニイデマシテ ウルハシキ(世に出でまして美はしき) | |||
サコエミロクヨ オオカムヨ<br> | |||
サカエミロクノ オホカミノ(栄えみろくの大神の) | |||
ヨソケシコモヨ モモロムト<br> | |||
ヤスケキクニヲ マモラムト(安けき国を守らむと) | |||
コモトメテトキ トコヨクシ<br> | |||
ココロメデタキ トコヨクニ(心めでたき常世国) | |||
オソフクイモス トコヨホコ<br> | |||
ウシハギヰマス トコヨヒコ(うしはぎ坐すとこよひこ) | |||
トコヨヨホメヨ ヨヨノゲク<br> | |||
トコヨノヒメノ ヨヲナゲキ(とこよの姫の世をなげき) | |||
モモヨツクソヨ アロコセイ<br> | |||
モモノチグサノ アラカゼニ(ももの千草のあら風に) | |||
トヨレコロスム ワロワイヨ<br> | |||
タフレクルシム ワザハヒヲ(倒れ苦しむわざはひを) | |||
スクホムトメイ モヨホスヨ<br> | |||
スクハムタメノ モヨホシハ(救はむためのもよほしは) | |||
コヨアメツツヨ フロケトヨ<br> | |||
コノアメツチノ ヒラケテユ(この天地の開けてゆ) | |||
トモスアロスヨ スヅモリテ<br> | |||
タメシアラシノ シヅマリテ(ためしあらしのしづまりて) | |||
トコヨヨホロヨ トコスヱイ<br> | |||
トコヨノハルノ トコシヘニ(常世の春の常永に) | |||
トヨヨロヅヨヨ ヨロギノク<br> | |||
チヨヨロヅヨモ ウゴキナク(千代万世も動きなく) | |||
タコオモホロヨ ヌグホスク<br> | |||
タカアマハラモ ニギハシク(高天原も賑はしく) | |||
トツセヨマツヨ ウロアセズ<br> | |||
チトセノマツノ イロアセズ(千歳の松の色あせず) | |||
エロホヨスゲリ クホスヨイ<br> | |||
エダハモシゲル クハシヨニ(枝葉も繁るくはし世に) | |||
トチノヨソムヨ ムヨワスリ<br> | |||
タテナホサムト ミヲワスレ(立直さむと身を忘れ) | |||
ウヘヨワスレテ アソヨベイ<br> | |||
イヘヲワスレテ アサユフニ(家を忘れて朝夕に) | |||
コモトヨツクイ モヨツクイ<br> | |||
ココロヲツクシ ミヲツクシ(心を尽し身を尽し) | |||
ヨモヨコモクリ ホキホロヒ<br> | |||
ヨモノクモキリ フキハラヒ(四方の雲霧吹払ひ) | |||
クシホロトチヨ オオカムヨ<br> | |||
クニハルタチノ オホカミノ(国治立の大神の) | |||
ウカスキムヨヨ モモラムト<br> | |||
イカシキミヨヲ マモラムト(いかしき御世を守らむと) | |||
フロキトモイス コヨツドイ<br> | |||
ヒラキタマヒシ コノツドヒ(開きたまひしこの集ひ) | |||
ツドヒコモステ ユキノリホコモ<br> | |||
ツドヒキタリシ ユキナリヒコモ(集ひ来たりし行成彦も) | |||
モロテヨアゲテ コヨトヒヨ<br> | |||
モロテヲアゲテ コノタビノ(もろてをあげてこのたびの) | |||
トコヨヨホコヨ ミコモトイ<br> | |||
トコヨノヒコノ ミココロニ(常世の彦の御こころに) | |||
マツロイマツイ トコヨミヨ<br> | |||
マツロヒマツリ トコヤミノ(まつろひまつり常暗の) | |||
ヨヨトコシエイ テラスノム<br> | |||
ヨヲトコシヘニ テラシナム(世をとこしへに照しなむ) | |||
モモヨカムトチ ミトモトチ<br> | |||
モモノカミタチ ミトモタチ(百の神たちみともたち) | |||
ヒツカモホヨク カトトキヨ<br> | |||
ヒトヒモハヤク カタトキモ(一日も早くかた時も) | |||
イトスムヨコイ カトリアイ<br> | |||
イトスミヤカニ カタリアヒ(いと速やかにかたりあひ) | |||
ケフヨツドイヨ ウロスミテ<br> | |||
ケフノツドヒヲ ウレシミテ(けふのつどひをうれしみて) | |||
ムノスクスゴス コトノコレ<br> | |||
ムナシクスゴス コトナカレ(むなしく過すことなかれ) | |||
クシホロトチヨ カムヨミエ<br> | |||
クニハルタチノ カミノマヘ(国治立の神のまへ) | |||
トコヨヨカムヨ ウロホスキ<br> | |||
トコヨノカミノ ウルハシキ(常世の神のうるはしき) | |||
アコキコモトヨ ウベノイテ<br> | |||
アカキココロヲ ウベナヒテ(赤き心をうべなひて) | |||
ヨモヨカムフト クサヨコヨ<br> | |||
ヨモノカミビト クサヤキノ(四方の神人草や木の) | |||
サヨギヨコエヨ スズメカス<br> | |||
サヤギノコヱヲ シヅメカシ(さやぎの声を静めかし) | |||
スクイヨカムヨ アレモセル<br> | |||
スクヒノカミト アレマセル(救ひの神とあれませる) | |||
クシホロトチヨ カムコモト<br> | |||
クニハルタチノ カミゴコロ(国治立の神ごころ) | |||
トドイウケモス トコヨホコ<br> | |||
タダニウケマス トコヨヒコ(ただに受けます常世彦) | |||
トコヨヨホメヨ ホロキテス<br> | |||
トコヨノヒメノ ヒラキテシ(とこよの姫のひらきてし) | |||
コレヨモヨホス イトキヨス<br> | |||
コレノモヨホシ イトキヨシ(これのもよほしいときよし) | |||
キヨキコモトヨ モモヨカム<br> | |||
キヨキココロノ モモノカミ(きよきこころの百の神) | |||
ヤツコスカムヨ ツホモヨヨ<br> | |||
ヤツワウノカミヤ ツハモノノ(八王の神やつはものの) | |||
トケキウツホヨ トリヨゾキ<br> | |||
タケキウツハヲ トリノゾキ(猛きうつはをとりのぞき) | |||
ソヨネトコヨイ アロトメテ<br> | |||
ソノネソコヨリ アラタメテ(その根底よりあらためて) | |||
ホヨトリヨゾキ オオカムイ<br> | |||
ハヤトリノゾキ オホカミニ(はやとりのぞき大神に) | |||
カノイモツリテ マツヨヨヨ<br> | |||
カナヒマツレヨ マツノヨノ(叶ひまつれよ松の世の) | |||
カムヨコモトヨ カムゾメデトキ<br> | |||
カミノココロノ カミゾメデタク(神のこころの神ぞ目出度く) | |||
マツヨコモトヨ カムゾメデトケレ<br> | |||
マツノココロノ カミゾメデタケレ(松の心の神ぞ目出度けれ) | |||
== 特徴 == | |||
神代語は現代語と比較して、 | |||
* ア列とイ列が少なく、ウ列とオ列が多い。(ただしイは多い) | |||
いくつかの神代語は、次のように他の現代語に転訛している場合が多い。 | |||
* イは ニヒリなどのイ列に | |||
* スは シに | |||
* ムは ミに | |||
* ソは サに | |||
* トは タやロに | |||
* ホは ハやヒに | |||
* モは マやコに | |||
* ヨは ノヲトモなどのオ列に | |||
* ロは ラに | |||
== 使用語数の集計 == | |||
「[[#実例]]」に記した神代語と現代語の、文字の使用数を集計した。 | |||
右端の「差」は、現代語から神代語を引いた数である。神代語はウ列とオ列が多く(マイナス値)、現代語はア列とイ列が多い(プラス値)。 | |||
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|- | |||
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|- | |||
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|- | |||
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|- | |||
|class="r"|2859||class="r"|2860||class="h"|計<ref>総数は現代語の方が1字多い(第2巻凡例の「コスカモヨセヌ/コシヤカマヤセン」があるため)。</ref>||class="r"|1 | |||
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|- | |||
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|- | |||
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|- | |||
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|} | |||
== 脚注 == | |||
<references/> | |||
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