「八幡書店版 (霊界物語)」の版間の差分

出典: 出口王仁三郎と霊界物語の大百科事典『オニペディア(Onipedia)』
Jump to navigation Jump to search
 
(同じ利用者による、間の3版が非表示)
1行目: 1行目:
'''八幡書店版'''(はちまんしょてんばん)とは、平成元年(1989年)3月から平成4年(1992年)12月にかけて[[八幡書店]]が刊行した霊界物語のこと。編纂・霊界物語刊行会(代表・出口和明)。
+
'''八幡書店版'''(はちまんしょてんばん)とは、平成元年(1989年)3月から平成4年(1992年)12月にかけて[[八幡書店]]が刊行した霊界物語のこと。編纂・霊界物語刊行会(代表・[[出口和明]])。[[天声社]]以外から刊行された[[霊界物語]]は本書が世界初と思われる。
  
 
[[ファイル:ReikaimonogatariHachimanbanHonbun.png|200px|thumb|right|八幡書店版の本文]]
 
[[ファイル:ReikaimonogatariHachimanbanHonbun.png|200px|thumb|right|八幡書店版の本文]]
5行目: 5行目:
 
[[ファイル:ReikaimonogatariEB.png|200px|thumb|right|八幡書店の電子ブック版]]
 
[[ファイル:ReikaimonogatariEB.png|200px|thumb|right|八幡書店の電子ブック版]]
  
B5版サイズで、全14分冊。化粧箱入りの豪華装丁。
+
B5版サイズで、全14分冊。化粧箱入りの豪華装丁。「豪華愛蔵版」とも呼ばれる。
  
平成10年(1998年)にはソニーの電子ブック規格EBXAに準拠した「'''電子ブック版'''」が、平成16年(2004年)にはA5サイズ・ソフトカバーに変更した「'''新装廉価版'''」が発行された。
+
平成10年(1998年)にはソニーの電子ブック規格EBXAに準拠した「'''電子ブック版'''」が、平成16年(2004年)にはA5サイズ、ソフトカバーに変更した「'''新装廉価版'''」が発売された。
  
 
== 特徴 ==
 
== 特徴 ==
* 天声社の[[校定版]]を事実上の底本にしており、聖師御校正本は一部分だけ使用している。「凡例」(下記参照)に「すべての巻について『出口王仁三郎聖師御校正本』を用いた」とあるが、これは校定版が聖師御校正本を底本にしているからだと思われる。
+
* 天声社の[[校定版]]を事実上の底本にしている<ref>その根拠は、漢字を平仮名に変えている箇所や用法が校定版と同じであるため。</ref>。「凡例」(下記参照)に「すべての巻について『出口王仁三郎聖師御校正本』を用いた」とあるが、これは校定版が聖師御校正本を底本にしているからだと思われる。
* それまでの刊本の余白歌を各輯ごとに末尾に掲載している。
+
* 過去の刊本の余白歌を各輯の末尾に掲載している。
 
* 各巻の冒頭には巻の梗概が記されている。
 
* 各巻の冒頭には巻の梗概が記されている。
* 基本的に二段組でレイアウト。
+
* 本文は基本的に二段組でレイアウト。
 
* ルビは必要最小限だけ付けている。
 
* ルビは必要最小限だけ付けている。
* 6巻ずつ1冊(輯と呼ぶ)になっており全14分冊。初版の定価は9,800円(本体9,515円+税285円)、全巻セットで137,000円だった。
+
* 6巻ずつ1冊(輯と呼ぶ)になっており全14輯。初版の定価は9,800円(本体9,515円+税285円)、全巻セットで137,000円だった。
  
 
== 編集方針 ==
 
== 編集方針 ==
八幡書店版の編集方針として第1輯P35~36「第一輯 凡例」を引用する。
+
八幡書店版の編集方針として第1輯P35~36の「凡例」を引用する。
  
 
<blockquote>
 
<blockquote>
   第一輯 凡例<br />
+
   第一輯 凡例<br>
一、本書は出口王仁三郎聖師御述作の『霊界物語』全八十一巻八十三冊を、B五判全十四輯に編纂したものである。<br />
+
一、本書は出口王仁三郎聖師御述作の『霊界物語』全八十一巻八十三冊を、B五判全十四輯に編纂したものである。<br>
一、編纂底本には、すべての巻について『出口王仁三郎聖師御校正本』を用いた。<br />
+
一、編纂底本には、すべての巻について『出口王仁三郎聖師御校正本』を用いた。<br>
一、編纂に当たっては、原本の八十一巻八十三冊を、原則として六冊づつ収録することとし、各輯の平均化をはかった。<br />
+
一、編纂に当たっては、原本の八十一巻八十三冊を、原則として六冊づつ収録することとし、各輯の平均化をはかった。<br>
一、本輯には、霊主体従子の巻、同丑の巻、同寅の巻、同卯の巻、同辰の巻、同巳の巻(第一巻~第六巻)までを収めた。<br />
+
一、本輯には、霊主体従子の巻、同丑の巻、同寅の巻、同卯の巻、同辰の巻、同巳の巻(第一巻~第六巻)までを収めた。<br>
一、組版については、物語本文については二段組みとし、「序」「序文」「総説」「参考資料」など性格を異にする部分については一段組みとして、両者の相違を明確ならしめることとした。また、長歌・短歌などは、本文との差異化をはかるため、ポイントを落とし、それぞれの詩歌の前後を一行あけて組んだ。<br />
+
一、組版については、物語本文については二段組みとし、「序」「序文」「総説」「参考資料」など性格を異にする部分については一段組みとして、両者の相違を明確ならしめることとした。また、長歌・短歌などは、本文との差異化をはかるため、ポイントを落とし、それぞれの詩歌の前後を一行あけて組んだ。<br>
一、繙読のよき手引となるよう、各巻の扉裏にそれぞれの巻の梗概を付した。<br />
+
一、繙読のよき手引となるよう、各巻の扉裏にそれぞれの巻の梗概を付した。<br>
一、各輯の巻頭に掲げた口絵は、従来の『霊界物語』諸本の口絵構成が必ずしも一貫性を有していないため、それらにとらわれることなく、まったく新たな観点から編集した。<br />
+
一、各輯の巻頭に掲げた口絵は、従来の『霊界物語』諸本の口絵構成が必ずしも一貫性を有していないため、それらにとらわれることなく、まったく新たな観点から編集した。<br>
一、「余白歌」については、初版本および聖師在世中に重版きれた諸本に採用されたものを採ることとし、各輯の末尾に一括して掲げた。<br />
+
一、「余白歌」については、初版本および聖師在世中に重版きれた諸本に採用されたものを採ることとし、各輯の末尾に一括して掲げた。<br>
一、細部の編集は、次のような基本方針のもとに行った。<br />
+
一、細部の編集は、次のような基本方針のもとに行った。<br>
・使用漢字は、特別なものを除きすべて新字体とした。ただし「鬼」については文意に従い、底本にそって「鬼」「〓<ref>鬼の頭の傍線がない文字</ref>」を使いわけた。<br />
+
・使用漢字は、特別なものを除きすべて新字体とした。ただし「鬼」については文意に従い、底本にそって「鬼」「〓<ref>鬼の頭の傍線がない文字。フォントに存在しない。</ref>」を使いわけた。<br>
・底本ば総ルビである繙読上の煩雑さを避けるため、これを適宜割愛した。その際ルビ採用の基準は、固有名詞、難読語、誤解を生じやすい言葉においた。<br />
+
・底本ば総ルビである繙読上の煩雑さを避けるため、これを適宜割愛した。その際ルビ採用の基準は、固有名詞、難読語、誤解を生じやすい言葉においた。<br>
・明らかな誤植はこれを訂したが、当字など意味を推考しうる用字、用語は底本のままとした。<br />
+
・明らかな誤植はこれを訂したが、当字など意味を推考しうる用字、用語は底本のままとした。<br>
・仮名遣い、仮名の清濁、句読点、拗促音は底本のままとした。<br />
+
・仮名遣い、仮名の清濁、句読点、拗促音は底本のままとした。<br>
一、本輯所収の第一巻の巻末には、参考資料として出口王仁三郎聖師の御述作になる「回顧録」の「序」の部分を収録した。これについては、同資料扉裏の解説を参照されたい。<br />
+
一、本輯所収の第一巻の巻末には、参考資料として出口王仁三郎聖師の御述作になる「回顧録」の「序」の部分を収録した。これについては、同資料扉裏の解説を参照されたい。<br>
一、本輯所収の第四巻の巻末には、参考資料として挿図削除以前の出口王仁三郎聖師御校正本「第九篇 宇宙真相」(原本「神示の宇宙」その一~その五)を収録した。これについては、同資料扉裏の解説を参照されたい。<br />
+
一、本輯所収の第四巻の巻末には、参考資料として挿図削除以前の出口王仁三郎聖師御校正本「第九篇 宇宙真相」(原本「神示の宇宙」その一~その五)を収録した。これについては、同資料扉裏の解説を参照されたい。<br>
一、本輯所収の第一巻から第六巻までには、付録として「高熊山参拝紀行歌」二篇と「岩井温泉紀行歌」一篇が収録されているが、これらは物語本文の展開とは直接の関係をもたないため、第十四輯に一括して収めることとした。<br />
+
一、本輯所収の第一巻から第六巻までには、付録として「高熊山参拝紀行歌」二篇と「岩井温泉紀行歌」一篇が収録されているが、これらは物語本文の展開とは直接の関係をもたないため、第十四輯に一括して収めることとした。<br>
<cite>--出口王仁三郎・著『霊界物語 第一輯』(八幡書店)</cite>
 
 
</blockquote>
 
</blockquote>
  
44行目: 43行目:
 
<references/>
 
<references/>
  
[[Category:霊界物語の諸本|はちまんしょてんばん]]
+
== 関連項目 ==
 +
* [[霊界物語の諸本]]:諸本の一覧
 +
 
 +
[[Category:霊界物語の諸本|はちまんしよてんはん]]

2019年3月13日 (水) 22:11時点における最新版

八幡書店版(はちまんしょてんばん)とは、平成元年(1989年)3月から平成4年(1992年)12月にかけて八幡書店が刊行した霊界物語のこと。編纂・霊界物語刊行会(代表・出口和明)。天声社以外から刊行された霊界物語は本書が世界初と思われる。

八幡書店版の本文
八幡書店の新装廉価版
八幡書店の電子ブック版

B5版サイズで、全14分冊。化粧箱入りの豪華装丁。「豪華愛蔵版」とも呼ばれる。

平成10年(1998年)にはソニーの電子ブック規格EBXAに準拠した「電子ブック版」が、平成16年(2004年)にはA5サイズ、ソフトカバーに変更した「新装廉価版」が発売された。

特徴

  • 天声社の校定版を事実上の底本にしている[1]。「凡例」(下記参照)に「すべての巻について『出口王仁三郎聖師御校正本』を用いた」とあるが、これは校定版が聖師御校正本を底本にしているからだと思われる。
  • 過去の刊本の余白歌を各輯の末尾に掲載している。
  • 各巻の冒頭には巻の梗概が記されている。
  • 本文は基本的に二段組でレイアウト。
  • ルビは必要最小限だけ付けている。
  • 6巻ずつ1冊(輯と呼ぶ)になっており全14輯。初版の定価は9,800円(本体9,515円+税285円)、全巻セットで137,000円だった。

編集方針

八幡書店版の編集方針として第1輯P35~36の「凡例」を引用する。

   第一輯 凡例
一、本書は出口王仁三郎聖師御述作の『霊界物語』全八十一巻八十三冊を、B五判全十四輯に編纂したものである。
一、編纂底本には、すべての巻について『出口王仁三郎聖師御校正本』を用いた。
一、編纂に当たっては、原本の八十一巻八十三冊を、原則として六冊づつ収録することとし、各輯の平均化をはかった。
一、本輯には、霊主体従子の巻、同丑の巻、同寅の巻、同卯の巻、同辰の巻、同巳の巻(第一巻~第六巻)までを収めた。
一、組版については、物語本文については二段組みとし、「序」「序文」「総説」「参考資料」など性格を異にする部分については一段組みとして、両者の相違を明確ならしめることとした。また、長歌・短歌などは、本文との差異化をはかるため、ポイントを落とし、それぞれの詩歌の前後を一行あけて組んだ。
一、繙読のよき手引となるよう、各巻の扉裏にそれぞれの巻の梗概を付した。
一、各輯の巻頭に掲げた口絵は、従来の『霊界物語』諸本の口絵構成が必ずしも一貫性を有していないため、それらにとらわれることなく、まったく新たな観点から編集した。
一、「余白歌」については、初版本および聖師在世中に重版きれた諸本に採用されたものを採ることとし、各輯の末尾に一括して掲げた。
一、細部の編集は、次のような基本方針のもとに行った。
・使用漢字は、特別なものを除きすべて新字体とした。ただし「鬼」については文意に従い、底本にそって「鬼」「〓[2]」を使いわけた。
・底本ば総ルビである繙読上の煩雑さを避けるため、これを適宜割愛した。その際ルビ採用の基準は、固有名詞、難読語、誤解を生じやすい言葉においた。
・明らかな誤植はこれを訂したが、当字など意味を推考しうる用字、用語は底本のままとした。
・仮名遣い、仮名の清濁、句読点、拗促音は底本のままとした。
一、本輯所収の第一巻の巻末には、参考資料として出口王仁三郎聖師の御述作になる「回顧録」の「序」の部分を収録した。これについては、同資料扉裏の解説を参照されたい。
一、本輯所収の第四巻の巻末には、参考資料として挿図削除以前の出口王仁三郎聖師御校正本「第九篇 宇宙真相」(原本「神示の宇宙」その一~その五)を収録した。これについては、同資料扉裏の解説を参照されたい。
一、本輯所収の第一巻から第六巻までには、付録として「高熊山参拝紀行歌」二篇と「岩井温泉紀行歌」一篇が収録されているが、これらは物語本文の展開とは直接の関係をもたないため、第十四輯に一括して収めることとした。

脚注

  1. その根拠は、漢字を平仮名に変えている箇所や用法が校定版と同じであるため。
  2. 鬼の頭の傍線がない文字。フォントに存在しない。

関連項目