「木庭次守」の版間の差分

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木庭次守(こば つぎもり、1917/1/1 - 1993/8/17)は、大本信徒。第二次大本事件の裁判の際に大本教義の資料をまとめた。『新月の光(かけ)』など著書多数。昭和期の霊界物語に関する資料はほとんどが木庭次守によるものである。熊本市出身。


略歴

(木庭次守・編『新月の光』(八幡書店)下巻巻末の「編者略歴」及び「改訂版の発行にあたって」をもとに作成した)

大正6年(1917年)1月1日、熊本市本荘町で、木庭才記・フデ夫婦の第三子(長男繁、長女フサエ、次男次守、三男輝男)として生まれる。

熊本市立本荘尋常高等小学校を経て、熊本県立師範学校第一部入学。3年生の頃(15歳)出口王仁三郎の教えに感動して休学し、翌昭和8年(1933年)7月、大本運動に参加する(16歳)。

大本九州別院から、人類愛善新聞の頒布に従事し、九州・山陽・山陰・近畿地方を行脚。精神国防運動、皇道宣揚運動に参加する。昭和神聖運動に参加し、講演、座談に従事し九州を巡る。大本第二次事件で検挙され、昭和11年(1936年)4月18日から7月31日まで105日間投獄される(19歳)。

昭和13年(1938年)3月3日より、昭和20年(1945年)10月17日勅令による大赦令で免訴となるまで、専ら弁護活動に従事する。裁判資料として霊界物語を初めとする大本文献を研鑽し「霊界物語三神系時代別活動表と説明書」(昭和13年)や「大本教義と予審終結決定教義」(昭和14年)を作成した[1]

戦後は大本の新発足のために尽力し、日本全国で講演・講座・座談を行い、新日本建設運動と大本の神教宣布に専念した。また世界連邦運動に参加した。

大本本部講師、大本大道場主事・講師、愛善みづほ会指導員補、大本教学院常任委員、人類愛善会講師、大本七十年史編集委員、大本大道場次長、宣教部長、祭教院教学委員、出口王仁三郎全集編集委員などを歴任。

大本正宣伝使、日本タニハ文化研究所代表。

日本博物館協会会員、日本地質学会会員、日本第四紀学会会員、日本岩石鉱物鉱床学会会員、日本地学研究会会員、全日本博物館学会会員、丹波史談会会員、国立民族博物館友の会会員、京都府総合資料館友の会会員。

平成5年(1993年)8月17日、帰幽。76歳(数え年77歳)。

子息に木庭元晴(関西大学文学部教授、理学博士)がいる。


主な著作

  • 木庭次守・編『出口王仁三郎玉言集 新月の光』上・下巻、2002年、八幡書店 … 主に王仁三郎の発言を収録した如是我聞集。全部で1301篇の「玉言」が収録されている。「日本タニハ文化研究所」から刊行された本もあるが、現在入手できるのは八幡書店から刊行されているものだけ。
  • 木庭次守・編『霊界物語大事典 総索引 その一』日本タニハ文化研究所、1991年 … 720ページもある大著。霊界物語を始めとする王仁三郎文献を、細かいジャンルに分けて整理してある。
  • 木庭次守・編『霊界物語大事典 ヒトの巻』1990年、日本タニハ文化研究所 … 天祥地瑞に関する資料。順次、フタの巻(霊主体従)、ミの巻(如意宝珠)、ヨの巻(海洋万里)、イツの巻(舎身活躍)、ムユの巻(真善美愛)、ナナの巻(山河草木)と刊行して行く予定だったようである。
  • 木庭元晴・監修、木庭次守・編『霊界物語ガイドブック』2010年、八幡書店 … 『霊界物語資料篇』の前半に収録されている「霊界物語 梗概」及び『霊界物語小事典』を合わせたような本。どちらも名目上は「大本教典刊行会」編纂になっているが、実質的には木庭次守が作成したものである。
  • 木庭次守・著『弥勒如来の霊場 瑞霊苑由来記』1970年、木庭次守
  • 木庭次守・述『大本の教典 大本本部特別講座』1955年、木庭次守
  • 木庭次守・編『霊界物語天祥地瑞神名小事典』1976年、大本教学研鑽所
  • 木庭次守・編『皆神山 参拝のしおり』1971年、大本三代教主歌碑建設委員会
  • 木庭次守・編『王仁書画集 1 (王仁自讃歌集)』1956年、大本教学院
  • 木庭次守・編『霊界物語の啓示の世界』1978年、日本タニハ文化研究所
  • 木庭次守・編『霊界物語の啓示の世界 其2』1983年、日本タニハ文化研究所
  • 木庭次守・編『神素盞嗚尊』1975年、大本教学研鑽所
  • 木庭次守・編『霊界物語の大精神』1954年、大本教学院
  • 木庭次守・編『神について』1953年、大本教学院
  • 木庭次守・編『霊界は実在する』1954年、大本教学院
  • 木庭次守・編『大本四大主義』1953年、大本教学院
  • 木庭次守、窪田英樹・編『霊界物語とは何か 大本事件裁判編』1988年、日本タニハ文化研究所


脚注

  1. 『新月の光』収録「予審終結決定と大本文献」