焼野の雉子(やけののきぎす)は、霊界物語第2巻第33章#の章題。

「雉子(きぎす)」とは鳥のキジのこと。「焼野の雉子」とは「焼け野の雉 夜の鶴(やけののきぎす よるのつる)」のことで、広辞苑によると〈巣を営んでいる野を焼かれた雉子《きじ》が自分の身を忘れて子を救い、また、霜などの降る寒い夜、巣ごもる鶴が自分の翼で子をおおうというところから、親が子を思う情の切なるたとえ。〉。

言霊別命竜宮城に帰城した後、高白山元照彦(言霊別命の部下)が治めていた。元照彦の部下・荒熊姫は、自分の息子・清照彦は元照彦によって殺されたというウソを猿世彦常世姫の部下の邪神)から聞いてそれを信じてしまい、「焼野の雉子夜の鶴、子を憐まざるはなし」と泣き倒れた。夫の荒熊彦もそのウソを信じ、夫婦は元照彦を殺すことにした。