白狐
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白狐(びゃっこ)とは、神界に仕えている善良な狐神のこと[1]。
神人(かみがみ)に世界一切の出来事を白し上げる狐という意味で、毛色が白いとは限らなり。悪狐でも色が白いものもいる。[1]
霊界物語で「白狐」と呼ばれるものは、大江山の鬼武彦の眷族と、悪狐の二つに大別できる。
鬼武彦の眷族の白狐は多数いるが、名前がついているものは高倉・旭・月日などがいる。
世間では狐神を稲荷の大神と称えているが、本当はそうではなく、その大神の使いが狐神である。「稲荷」は「飯成(いいなり)」の意義で、人間の衣食の元を司る神名である。また、豊受姫神、登由気神、御饌津神、宇迦之御魂神、保食神、大気津姫神もみな同じ神である。狐神はこの大神の使いとして、、五穀の種を口にくわえて世界に持ち運び、諸国の平野に蒔き広げた殊勲ある使者である。しかし世の中が開けて、五穀の種も世界くまなく行きわたると、この職務がなくなった。それで大神はこの狐に勝れた智慧の力を与えて「白狐」と命名し、すべての神人に世界の出来事を精細に調査し報告する職務を与えた。[1]
石凝姥神、天之目一箇神、天之児屋根神は、顕国の宮に捧げた五穀の種子を、高倉たち白狐に命じて世界中にくばらせた。これより以前にも五穀は各地に実ったが、顕国の宮に供えられた五穀の種子は勝れてよい物であったからだ。今の世にいたるまで、白狐を稲荷の神というのはこの理由に基づく。[3]