天の高天原
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天の高天原(てんのたかあまはら)は、天界・天系の中心地(高天原)のこと。それに対して「地の高天原」もある。
用例
具体的・地理的な天の高天原
- 「ここにおいて大八洲彦命は改心したる牛人を引率し、天の高天原に裁断を仰ぐべく、雲井はるかに舞ひ上り、月の大神の裁断を乞ひ、かつ応援軍を派遣されむことを歎願した。しかしながら天上においても地の高天原と同様に、正邪両軍の戦闘真最中であつて、月の大神は月宮殿の奥深く隠れたまひ、拝顔することは得なかつた。」〔第1巻第28章#〕
- 「若豊彦は命の内命をうけ天の高天原にいたり、天上において最も有力なる女神の高照姫命を百方力をつくして説きつけ、竜宮城に下つてきた。」〔第2巻第35章#〕
- 「松彦『素盞嗚大神、天の高天原を神退ひに退はれ給ひし日より計算しての年数でございます』」〔第15巻第21章#〕
抽象的な天の高天原
- 「天国は決して上の方而已に在るもので無い。上方にも中間にも下方にも存在するものである。人間の肉体に上下の区別なく頭部より脚底に至るまでそれぞれ意志の儘に活動する資質ある如きものである。故に天国の下面に住む精霊もあり、天人もある、又天国の上面に住むのも中間に住むのもある。天の高天原もあり地の高天原も在つて各自その善徳の相違に由つて住所を異にするのである」〔第18巻霊の礎(四)#〕
- 「人間は天の高天原と地の高天原とを問はず、その霊域に昇るに際し、愈内に入るに従ひ、(即ち愈高きに昇るに従ひ)証覚と智慧とは愈増し来りて、その霊魂に光明を放ち、真理に住し、嘗て難解の問題と思惟した事も、追々と感得するに至り得るものである。」〔第52巻第2章#〕
- 「綾部の大本は、御神諭に、地の高天原と定まりたぞよと現はされてある。天の高天原は、即ち天津日嗣天皇の堅磐に常磐に鎮座坐ます、清浄無垢の霊場を奉称するのである。天の高天原は天下を統御し給ふ、主師親の三大神徳を永遠無窮に具有し玉ふ、至尊の御経綸の中府であります。」〔『神霊界』大正9年1月1日号「随筆#」〕