忍ケ丘 (葦原の国土)
この項目では、第78巻に登場する葦原の国土の忍ケ丘について説明しています。その他の用法については「忍ケ丘 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
概要
主なエピソード
第78巻第5~9章と、第16~18章で忍ケ丘が舞台となる。
朝香比女の神の一行五柱(他は初頭比古の神、起立比古の神、立世比女の神、天晴比女の神)は、グロスの島の御樋代神・葦原比女の神を訪ねて焼野ケ原を進んで行くと、野原の真ん中に小さな丘(忍ケ丘)があった。国見をしようとすると、悲しき声が聞こえて来て、国津神数十柱が現れる。グロノス、ゴロスの曲神に虐げられ、丘の南側に穴を造って住んでいた。曲津の荒びを忍んで住んでいるため「忍ケ丘」と呼ぶ[1]。忍ケ丘の頂にスの神の御舎(みあらか)を造ることになった。〔第78巻第5章「忍ケ丘」#〕
朝香比女の神は忍ケ丘の最高所に悪魔征伐の大本営を置き、他の四神をグロス沼の邪神(グロノス、ゴロス)退治に向かわした。四神は言霊を宣り上げるとグロノス、ゴロスは沼から逃げ去った。朝香比女の神は四神を従え、国津神の野槌彦(ぬづちひこ)を案内役として、忍ケ丘を発ち、葦原比女の神に会うため桜ケ丘に向かう。〔第78巻第6章「焼野の月」#~第9章「邪神征服」#〕
面会後、桜ケ丘から忍ケ丘へ、朝香比女の神の一行を送って来た葦原比女の神の一行は、忍ケ丘の山麓で一夜を過ごした。すると天に、上弦の月と、その右下に金星が、右上には土星が輝いていた。三千年に一度の天の奇現象であり、葦原の国土を改革すべき時が来たと感知した。葦原比女の神は、天津神を下野させ、野槌彦を始め国津神を国の司とした。朝香比女の神は、スの玉を十個並べて「真言の国土の標章」と定めた(十曜の神旗の誕生)。朝香比女の神の一行の立ち会いのもと、神任式が行われ、葦原の国土は新しい生命が輝き始める。〔第78巻第16章「天降地上」#~第17章「天任地命」#〕
葦原の国土の東部にある桜ケ丘の宮居を、国土の中央にある忍ケ丘に移し、「常磐ケ丘」と改名した。〔第78巻第18章「神嘉言」#〕