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'''大江山'''(おおえやま)は、丹後半島の付け根に位置する山である。[[霊界物語]]では「おおえやま」または「たいこうざん」と呼ばれる。
'''大江山'''(おおえやま)は、丹後半島の付け根に位置する山である。[[霊界物語]]に登場する大江山は読み方が2通りあり、[[バラモン教]]の[[鬼雲彦]]がいる大江山は「'''おおえやま'''」、[[三五教]]の[[鬼武彦]]がいる大江山は「'''たいこうざん'''」と読む<ref name="rm160002">{{rm09|16|0002|凡例}}:「本巻の中に『大江山』といふ地名が出て来ますが、鬼武彦の鎮まれる方の『大江山』はタイカウザンと読み、鬼雲彦の割拠せる方の『大江山』は、オホエヤマと読むのですから御注意下さい。」</ref>。




== 現実の大江山 ==
== 現実の大江山 ==


単一の山ではなく、複数の峰から成る連山である。最高峰は仙丈ヶ獄(せんじょうがだけ)で832m。
単一の山ではなく、複数の峰から成る連山である。最高峰は千丈ヶ獄(せんじょうがだけ)で832m。


=== 鬼伝説 ===
=== 鬼伝説 ===
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# '''日子坐王の鬼退治''' - 崇神天皇(第10代天皇)の弟である日子坐王(ひこいますのきみ)が、人民を苦しめる土蜘蛛・陸耳御笠(くがみみのみかさ)を討った。
# '''日子坐王の鬼退治''' - 崇神天皇(第10代天皇)の弟である日子坐王(ひこいますのきみ)が、人民を苦しめる土蜘蛛・陸耳御笠(くがみみのみかさ)を討った。
# '''麻呂子親王の鬼退治''' - 聖徳太子の弟である麻呂子(まろこ)親王が英胡(えいこ)、軽足(かるあし)、土熊(つちぐま)という三鬼を討った。
# '''麻呂子親王の鬼退治''' - 聖徳太子の弟である麻呂子(まろこ)親王が英胡(えいこ)、軽足(かるあし)、土熊(つちぐま)という三鬼を討った。
八合目付近に「鬼嶽稲荷神社(おにたけいなりじんじゃ、鬼岳稲荷神社)」(京都府福知山市大江町北原303-1)と「鬼の洞窟」がある。<ref>鬼嶽稲荷神社について、松川二郎著『全名勝温泉案内』(昭和11年)p.408に「鬼岳稲荷」は「我が国稲荷神社の元祖と称する」「施福関連の流行神(はやりがみ)」「毎年初午の大祭には山が埋まる程の賽者が群集する」という記述がある。{{pid|1226871/1/227|全名勝温泉案内}}</ref>


酒呑童子が棲んでいた大江山は、山城と丹波の国境(京都市と亀岡市の境)にある大枝山だという説もある。
酒呑童子が棲んでいた大江山は、山城と丹波の国境(京都市と亀岡市の境)にある大枝山だという説もある。
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=== 邪気線 ===
=== 邪気線 ===


王仁三郎は大江山の中腹には[[邪気線]]([[死線]])が取り巻いているため登ることは危険であると言っている。<ref>[[筑波山]]も大江山と同様に登ってはいけないと言っている。〔{{kgm|684|筑波山の悪霊}}〕</ref>
王仁三郎は大江山の中腹には[[邪気線]]([[死線]])が取り巻いているため登ることは危険であると言っている。<ref>[[筑波山]]も大江山と同様に登ってはいけないと言っている。〔{{kgm|684|筑波山の悪霊}}〕</ref> <ref>アンデス山脈の中腹にも死線が横たわっていると言っている。〔{{rm09|29|0003|端書}}〕</ref>


{{Inyou| 大江山は日本の悪霊の集まつて居る所である。山の中腹を邪気線(死線)が六十間位(注・約109m)の幅で取り巻いて居る。されば此山に登る事は危険な事である。大抵の人間がこの邪気に犯されると思想まで悪化して了ふのである。元伊勢の内宮から、外宮にかけて霊線が通つて居る、この霊線は良い線で、これを突破して大江山に登つた大本信者は悪霊の教唆によつて、遂に信仰から離れて行くものが多い。
{{Inyou| 大江山は日本の悪霊の集まつて居る所である。山の中腹を邪気線(死線)が六十間位(注・約109m)の幅で取り巻いて居る。されば此山に登る事は危険な事である。大抵の人間がこの邪気に犯されると思想まで悪化して了ふのである。元伊勢の内宮から、外宮にかけて霊線が通つて居る、この霊線は良い線で、これを突破して大江山に登つた大本信者は悪霊の教唆によつて、遂に信仰から離れて行くものが多い。
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== 霊界物語の大江山 ==
== 霊界物語の大江山 ==


[[バラモン教]]の[[鬼雲彦]]がいる大江山は「おおえやま」とルビが振られ、[[三五教]]の[[鬼武彦]]がいる大江山には「たいこうざん」とルビが振られており、善と悪の二面性が示されている。<ref>{{rm09|16|0002|凡例}}:「本巻の中に『大江山』といふ地名が出て来ますが、鬼武彦の鎮まれる方の『大江山』はタイカウザンと読み、鬼雲彦の割拠せる方の『大江山』は、オホエヤマと読むのですから御注意下さい。」</ref>
[[バラモン教]]の[[鬼雲彦]]がいる大江山は「'''おおえやま'''」とフリガナが振られ、[[三五教]]の[[鬼武彦]]がいる大江山には「'''たいこうざん'''」とフリガナが振られており、違いがある。<ref name="rm160002" />


* 初出:{{rm|1|25|武蔵彦一派の悪計}}
* 初出:{{rm|1|25|武蔵彦一派の悪計}}
* 大江山は[[丹波の国]]にあるという設定だが、「[[ウラル山]]に接近せる大江山」という記述もある。<ref>{{rm|12|1}}</ref>
* 大江山は[[丹波の国]](あるいは[[丹後の国]])にあるはずだが、「[[ウラル山]]に接近せる大江山(たいこうざん)」<ref>{{rm|12|1}}:「ウラル山に接近せる大江山(たいこうざん)に鬼武彦数多の眷族を引伴れて」</ref>とか「[[常夜の国]]の大江山(たいこうざん)」<ref>{{rm|16|10|白狐の出現}}:石熊(実は月日明神の変化)のセリフ「常夜の国の大江山(たいこうざん)に現はれたる白狐なるぞ」</ref>、「[[常世の国]]の大江山(たいこうざん)」<ref>{{rm|32|8|三人娘}}:高姫のセリフ「常世の国の大江山(たいこうざん)に御住ひ遊ばされ」</ref>という記述もある。
* [[自転倒島]]の中心地大江山」という記述もある。<ref>{{rm|39|1}}:「自転倒島の中心大江山」、{{rm|41|7}}:「自転倒島の中心地大江山」</ref>
* 「大江山(おおえやま)」は[[オノコロ島]]の「中心地」だという記述もある。<ref>{{rm|39|1}}:「自転倒島の中心大江山」、{{rm|41|7}}:「自転倒島の中心地大江山」</ref>
* 大江山の山麓に「[[魔窟ケ原]]」がある。<ref>{{rm|29|8}}:「大江山の山麓魔窟ケ原に土窟を作り」</ref>
* 大江山の山麓に「[[魔窟ケ原]]」がある。<ref>{{rm|29|8}}:「大江山の山麓魔窟ケ原に土窟を作り」</ref>
* バラモン教の大棟梁・鬼雲彦(後の[[大黒主]])は[[メソポタミヤ]]の[[顕恩郷]]に割拠していたが、三五教の[[太玉命]]や[[八人乙女]]らによって追われ<ref>{{rm|15|1}}~{{rms|15|4}}</ref>、その後[[フサの国]]や[[月の国]]を横断してオノコロ島に渡り、その中心の大江山に立て籠もって天下を席巻するために画策をめぐらしつつあった<ref>{{rm|39|1}}</ref>。しかしまたもや三五教の宣伝使によって大江山から追われてしまう。その物語が[[第16巻第1篇]]「神軍霊馬」に描かれている。
* バラモン教の大棟梁・鬼雲彦(後の[[大黒主]])は[[メソポタミヤ]]の[[顕恩郷]]に割拠していたが、三五教の[[太玉命]]や[[八人乙女]]らによって追われ<ref>{{rm|15|1}}~{{rms|15|4}}</ref>、その後[[フサの国]]や[[月の国]]を横断してオノコロ島に渡り、その中心の大江山に立て籠もって天下を席巻するために画策をめぐらしつつあった<ref>{{rm|39|1}}</ref>。しかしまたもや三五教の宣伝使によって大江山から追われてしまう。その物語が[[第16巻第1篇]]「神軍霊馬」に描かれている。
* 大江山の麓に「[[剣尖山]]」がある。<ref>{{rm|16|15}}</ref>
* 大江山の麓に「[[剣尖山]]」がある。<ref>{{rm|16|15}}</ref>
* [[産釜産盥]]([[元伊勢皇大神社]])の「東北」に大江山がある(現実の地理では、東北ではなく、北西)。<ref>{{rm|16|18}}</ref>
* [[産釜産盥]]([[元伊勢皇大神社]])の「東北」に大江山がある(現実の地理では、東北ではなく、北西)。<ref>{{rm|16|18}}:「又この東北に当つて大江山あり」</ref>
* [[鬼武彦]]は大江山(たいこうざん)の守神であり、悪魔征服の強神。<ref>{{rm|4|18}}</ref>
* [[鬼武彦]]は大江山(たいこうざん)の守神であり、悪魔征服の強神。<ref>{{rm|4|18}}</ref>
* 鬼武彦が──大江山は天下の邪神が集まる霊界の四辻のため、[[国治立大神]]と[[神素盞嗚大神]]が、神政成就の暁まで代わる代わる大江山を守護する──と語っている。<ref>{{rm|16|10}}の章末</ref>
* 鬼武彦が──大江山は天下の邪神が集まる霊界の四辻のため、[[国治立大神]]と[[神素盞嗚大神]]が、神政成就の暁まで代わる代わる大江山を守護する──と語っている。<ref>{{rm|16|10}}の章末</ref>
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* <wp>大江山</wp>
* {{wp|大江山}}
* <wp>大枝山</wp>
* {{wp|大枝山}}
* <wp>酒呑童子</wp>
* {{wp|酒呑童子}}
* [http://www.city.fukuchiyama.kyoto.jp/onihaku/ 日本の鬼の交流博物館] - 福知山市営
* [http://www.city.fukuchiyama.kyoto.jp/onihaku/ 日本の鬼の交流博物館] - 福知山市営


[[Category:山|おおえやま]]
[[Category:山|おおえやま]]
[[Category:霊界物語の山|おおえやま]]
[[Category:霊界物語の山|おおえやま]]