「一霊四魂」の版間の差分
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「義」や「正欲」などの列記の順序はまた別にある。各項目を見よ。 | 「義」や「正欲」などの列記の順序はまた別にある。各項目を見よ。 | ||
=== 神素盞嗚大神と金勝要神の四魂 === | |||
{{rm|3|43|配所の月}}及び{{rm|3|45|猿猴と渋柿}}によると、[[国大立命]]([[神素盞嗚大神]]の別名)と[[金勝要神]]の四魂は次の通りである。 | |||
'''四魂/[[神素盞嗚大神]]/[[金勝要神]]''' | |||
* 荒魂/[[大足彦命]]/[[言霊姫命]] | |||
* 和魂/[[大八洲彦命]]/[[高照姫命]] | |||
* 幸魂/[[言霊別命]]/[[真澄姫命]] | |||
* 奇魂/[[神国別命]]/[[竜世姫命]] | |||
== 一霊四魂の機能 == | == 一霊四魂の機能 == | ||
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「[[感謝祈願詞]]」では、「四魂五情」と書いて「たまとこころ」と読ませている。〔{{rm|60|16|祈言||a096}}〕 | 「[[感謝祈願詞]]」では、「四魂五情」と書いて「たまとこころ」と読ませている。〔{{rm|60|16|祈言||a096}}〕 | ||
動物は五情のうち、「覚る」「畏る」の二情しか働かない。<ref>{{kgm|388|人間と動物}}:「動物には五情の中、覚る、畏るの二情しかはたらかぬ。省る、恥る、悔ゆるの三情は全然働かぬのである。だから破廉耻な事を平気で行ふのである。人の心を覚つて用を便じたり、叱られると恐いといふ事は知つて逃げたりするが其外の情は働かぬ。人にして若し破廉耻心が無いならば動物と選ぶ所が無いではないか」</ref> | 動物は五情のうち、「覚る」「畏る」の二情しか働かない。<ref>{{kgm|388|人間と動物}}:「動物には五情の中、覚る、畏るの二情しかはたらかぬ。省る、恥る、悔ゆるの三情は全然働かぬのである。だから破廉耻な事を平気で行ふのである。人の心を覚つて用を便じたり、叱られると恐いといふ事は知つて逃げたりするが其外の情は働かぬ。人にして若し破廉耻心が無いならば動物と選ぶ所が無いではないか」</ref>(つまり動物は四魂のうち奇魂と幸魂の緯魂だけ備わっている) | ||
主神から賦与された戒律を無視して、人の智慮によって作った不完全な戒律を守ろうとするのは愚の骨頂であるという意味のことを王仁三郎は述べている。<ref>{{rm|10|29|言霊解三}}:「人は天帝の御子なり、神子たるもの、真の父たり母たる上帝より賦与せられたる至明至聖なる戒律を度外視し、人の智慮に依つて作為したる不完全なる戒律を楯と頼み、以て心を清め徳を行ひ、向上し発展し、立命せむとするは愚の骨頂にして、恰も木に縁つて魚を求めむとするが如し」</ref> | 主神から賦与された戒律を無視して、人の智慮によって作った不完全な戒律を守ろうとするのは愚の骨頂であるという意味のことを王仁三郎は述べている。<ref>{{rm|10|29|言霊解三}}:「人は天帝の御子なり、神子たるもの、真の父たり母たる上帝より賦与せられたる至明至聖なる戒律を度外視し、人の智慮に依つて作為したる不完全なる戒律を楯と頼み、以て心を清め徳を行ひ、向上し発展し、立命せむとするは愚の骨頂にして、恰も木に縁つて魚を求めむとするが如し」</ref> | ||
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== 天火結水地 == | == 天火結水地 == | ||
一霊四魂と[[天火結水地]]の対応関係は次のようになる。(下記『[[大本略義]] | 一霊四魂と[[天火結水地]]の対応関係は次のようになる。(下記『[[大本略義]]』『[[皇典釈義]]』による)(一霊四魂に対応する言霊は2種の教示がある。下の「[[#天火結水地と言霊との対応1]]」「[[#天火結水地と言霊との対応2]]」参照) | ||
{| class="wikitable tdCenter" | |||
! 一霊四魂 !! 天火結水地 !! 言霊1 !! 言霊2 !! 色 !! 霊体 | |||
|- | |||
! 奇魂 | |||
| 天 || ア列 || イ || 青 || 霊の霊 | |||
|- | |||
! 荒魂 | |||
| 火 || イ列 || エ || 赤 || 霊の体 | |||
|- | |||
! 直霊 | |||
| 結 || ウ列 || ウ || 紫 || | |||
|- | |||
! 和魂 | |||
| 水 || エ列 || オ || 白 || 体の霊 | |||
|- | |||
! 幸魂 | |||
| 地 || オ列 || ア || 黄 || 体の体 | |||
|} | |||
{{inyou| | {{inyou| | ||
霊魂の働きは、之を四分類し得る。即ち奇魂、荒魂、和魂、幸魂の四魂である。宇内の経綸は、体から云えば天、火、水、地の四大配置に係るが、用から云えば、奇魂、荒魂、和魂、幸魂の活用に外ならぬ。霊の霊というべきは奇魂の働きで、天に配し、霊の体というべきは荒魂の働きで、火に配し、体の霊と云うべきは和魂の働きで、水に配し、体の体というべきは幸魂の働きで、地に配する。四大と四魂とは、結局、宇宙内部の経綸を、物質と精神との二方面から観察したものに外ならない。| 『[[大本略義]]』「{{obc|B195301c45|理想の標準}} | 霊魂の働きは、之を四分類し得る。即ち奇魂、荒魂、和魂、幸魂の四魂である。宇内の経綸は、体から云えば天、火、水、地の四大配置に係るが、用から云えば、奇魂、荒魂、和魂、幸魂の活用に外ならぬ。霊の霊というべきは奇魂の働きで、天に配し、霊の体というべきは荒魂の働きで、火に配し、体の霊と云うべきは和魂の働きで、水に配し、体の体というべきは幸魂の働きで、地に配する。四大と四魂とは、結局、宇宙内部の経綸を、物質と精神との二方面から観察したものに外ならない。| 『[[大本略義]]』「{{obc|B195301c45|理想の標準}}」…大正5年(1916年)9月に出口王仁三郎が口述したもの。}} | ||
{{inyou| | |||
奇魂は天地に澎湃として、心霊の大作用を営み統ふによりて、天(あめ)の語を以て之を代表し奉り、荒魂は温熱となりて宇宙に充実するが故に、火の語を以て之を代表し奉り、和魂は柔流して世を組織するが故に、水の語を以て之を代表し奉り、幸魂は固結冷塊して世を組織するが故に、地(つち)の語を以て之を代表し奉る也。即ち宇内の経営経綸の御有様は、之を物質的に謂へば天(あめ)、地(つち)、火、水の四大の活動造営にして、之を精神的に謂へば奇魂、荒魂、和魂、幸魂、四魂の御神業たるに外ならざる也。| 『神霊界』大正7年(1918年)8月15日号掲載、『[[皇典釈義]]』「第六節 四大と四魂」p10-11 …大正7年(1918年)8月に出口王仁三郎が著したもの。 }} | |||
天火結水地と色の対応は霊界物語の随所に書いてある。【例】{{rm|26|16|三五玉}}:「天火水地と結びたる 青赤白黄紫の 玉の功績を述べつれば」<ref>他にも書いてある。{{rm|18|5|赤鳥居}};「天火水地と結びたる 青赤白黄をこき交ぜて」、{{rm|26|1|麻邇の玉}}:「天火水地と結びたる 青赤白黄紫の 五つの玉を諏訪湖の」、{{rm|32|17|悔悟の歌}}:高姫の歌「竜宮島より現はれし 玉依姫の御宝 天火水地と結びたる 青赤白黄紫の 麻邇の宝珠の点検に」。ただし一致しない記述もある。{{rm|29|14|カーリン丸}}:常彦のセリフ「成程、天火水地結と青赤紫白黄、順序能く縦筋がはいつて居りますな」(「天火水地結」と書いてあるため「青赤紫白黄」と一致しない)。</ref> | 天火結水地と色の対応は霊界物語の随所に書いてある。【例】{{rm|26|16|三五玉}}:「天火水地と結びたる 青赤白黄紫の 玉の功績を述べつれば」<ref>他にも書いてある。{{rm|18|5|赤鳥居}};「天火水地と結びたる 青赤白黄をこき交ぜて」、{{rm|26|1|麻邇の玉}}:「天火水地と結びたる 青赤白黄紫の 五つの玉を諏訪湖の」、{{rm|32|17|悔悟の歌}}:高姫の歌「竜宮島より現はれし 玉依姫の御宝 天火水地と結びたる 青赤白黄紫の 麻邇の宝珠の点検に」。ただし一致しない記述もある。{{rm|29|14|カーリン丸}}:常彦のセリフ「成程、天火水地結と青赤紫白黄、順序能く縦筋がはいつて居りますな」(「天火水地結」と書いてあるため「青赤紫白黄」と一致しない)。</ref> | ||
=== 天火結水地と言霊との対応1 === | |||
天火結水地と言霊各列との対応は天祥地瑞に次のように書いてある。(上の「言霊1」参照) | |||
{{inyou| | {{inyou| | ||
アカサタナハマヤラワは、天位にして、天に座し、貴身の位置なり。 | アカサタナハマヤラワは、天位にして、天に座し、貴身の位置なり。 | ||
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イ列は森羅万象の火位に居るなり。| {{rm|75|8|結の言霊}} }} | イ列は森羅万象の火位に居るなり。| {{rm|75|8|結の言霊}} }} | ||
=== 天火結水地と言霊との対応2 === | |||
[[ファイル:真素美の鏡(大日本言霊).jpg|thumb|[[大石凝真素美]]『[[大日本言霊]]』に掲載されている真素美の鏡。]] | |||
『[[大本略義]]』では、四魂と言霊の対応が次のようになっている。これは「[[真素美の鏡]]」に基づく教示のようである。「真素美の鏡」によれば、天之座(キギヂ)15声はイから発生した言霊であり、火之座(テレネ)はエから、結之座(フスズ)はウから、水之座(モボポ)はオから、地之座(アワヤ)はアから発生した言霊である。この天火結水地と四魂を対応させると、天祥地瑞の教示とは異なる対応となる。(上の「言霊2」参照) | |||
{{inyou| | |||
幸魂の御始祖は国常立神也。和魂の御始祖は豊雲野神也。荒魂の御始祖は角杙(つぬくひ)神、活杙(いくぐひ)神也<ref>「角杙」「活杙」の「杙」は底本では「材」だが誤字だと思われるので「杙」に直した。</ref>。奇魂の御始祖は意富斗能地(おほとのぢ)神、大斗乃弁(おほとのべ)神也。宇比地邇(うひぢに)神、須比智邇(すひぢに)神は、統治の位にましまして、一霊を代表し玉ふ也。又魂称を奉つて活魂(いくみたま)と申す也。この四魂は、霊系高産巣日神、体系神産巣日神が、相互の御交通に縁(よ)りて出でませし也。即ち「霊の霊」「幽の幽」「霊の体」「幽の顕」「体の霊」「顕の幽」「体の体」「顕の顕」の意義也。活魂は即ち霊、体、一体の神位たる也。 | |||
この四魂を言霊によりて説けば | |||
口を一杯<ref>「杯」…底本では「抔」</ref>に、開(あ)きて、咽の奥底より呼気を吹き出すべし、この時、必ず「あー」と鳴り出づべし、「あ」声は如何に鳴らすとも常立(とこたち)にして変化(かはり)なし、故に「あ」声を称して国常立神、国底立神と申す也(略)「あ」声を出しながら、漸次口を窄めて、唇の当に相会はむとする時に、自然に鳴り出づるは「おー」なり、気息口内に淀みて口当に組うと為す時に、出づる声なるが故に豊雲野神と申す也(略)「お」声を出しながら口を全く塞ぎ切る時、自然に鳴り出づるは「ウー」なり、故にウ声を宇比地邇神と申し(略)又「ウ」声を強く呼んで其極に達せしむれば、自然と「すー」と鳴るべし、故に「す」声を「ウ」声の妹神須比智邇神と申す也(略)又「ウ」声を呼びながら、舌以て、下顎を、突きて、杙の如く喰ひ入らしむれば(略)自然に「ゑー」と鳴るべし「ゑ」声を強く呼んで其極に至れば、舌自から転じて上顎に、杙の如く喰ひ入り「れー」と鳴るべし。故に「ゑ」声を称して妹活杙神と申し「れ」声を称して妹活杙神と申す也、又「ゑ」声を呼びつつ、全く口中の気息を転回し、圧し尽す時は、自然に「いー」と鳴るべし、い声を強く呼んで其極に至らしむれば、自然に「ぎー」と鳴るべし。これ声の大なる止りの父、大なる止りの母なるが故に「い」声を称へて、大戸邇(おほとのぢ)神と申し、「ぎ」声を称へて大戸辺(おほとのべ)神と申す也。かくして「あ」「お」「ウ」「ゑ」「い」の五声『大母音也』成就する也<ref>ウ-ス、エ-レ、イ-ギの対応など、「[[真素美の鏡]]」に基づく教示のようである。</ref> | 『[[大本略義]]』「第五節 四魂」}} | |||
== 思想の源流 == | == 思想の源流 == | ||
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* 霊界物語{{rm|47|9|愛と信}} | * 霊界物語{{rm|47|9|愛と信}} | ||
* 『[[霊の礎]]』(霊界物語{{rm09|17|9901|巻末「霊の礎(三)」}}) | * 『[[霊の礎]]』(霊界物語{{rm09|17|9901|巻末「霊の礎(三)」}}) | ||
== 関連項目 == | == 関連項目 == | ||
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* [[出口直日]] | * [[出口直日]] | ||
* [[直霊軍]] | * [[直霊軍]] | ||
== 脚注 == | |||
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[[Category:霊魂]] | [[Category:霊魂]] | ||
[[Category:霊界物語の篇題]] | [[Category:霊界物語の篇題]] | ||
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