「高白山」の版間の差分

出典: 出口王仁三郎と霊界物語の大百科事典『オニペディア(Onipedia)』
Jump to navigation Jump to search
(主なエピソード)
 
(同じ利用者による、間の1版が非表示)
1行目: 1行目:
'''高白山'''(こうはくざん)は、[[霊界物語]]に登場する山。[[アラスカ国]]にある。[[霊主体従]]篇にのみ出て来る。
+
'''高白山'''(こうはくざん)は、[[霊界物語]]に登場する山。[[アラスカ国]]にある。
  
 +
== 概要 ==
 
* 初出:{{rm|2|28|高白山の戦闘}}
 
* 初出:{{rm|2|28|高白山の戦闘}}
* 「高白山は[[常世の国]]の北極にして、世界経綸の神策上もつとも枢要なる地点である」〔{{rm|2|28|高白山の戦闘}}
+
* [[霊主体従]]篇にのみ出る。
* 「高白山を中心とするアラスカ国」〔{{rm|2|30|十曜の神旗}}
+
* 「高白山は[[常世の国]]の北極にして、世界経綸の神策上もつとも枢要なる地点である」<ref>{{rm|2|28|高白山の戦闘}}</ref>
 
+
* 「高白山を中心とするアラスカ国」<ref>{{rm|2|30|十曜の神旗}}</ref>
  
 
== 主なエピソード ==
 
== 主なエピソード ==
14行目: 15行目:
 
の三者による、「忠」を取るか「孝」を取るかという葛藤のドラマが展開されている。
 
の三者による、「忠」を取るか「孝」を取るかという葛藤のドラマが展開されている。
  
=== {{rm|2|28|高白山の戦闘}}・{{rms|2|29|乙女の天使}} ===
+
=== 第28・29章 ===
 +
 
 +
{{rm|2|28|高白山の戦闘}}・{{rms|2|29|乙女の天使}}
  
 
高白山の守将・[[荒熊彦]]と[[荒熊姫]]の夫婦は、[[常世姫]]一派の魔軍に攻撃されるが、[[言霊別命]]と[[元照彦]](言霊別命の弟)によって救われた。二人は恩を謝し、言霊別命の従臣となり、高白山の城塞を言霊別命に献上する。
 
高白山の守将・[[荒熊彦]]と[[荒熊姫]]の夫婦は、[[常世姫]]一派の魔軍に攻撃されるが、[[言霊別命]]と[[元照彦]](言霊別命の弟)によって救われた。二人は恩を謝し、言霊別命の従臣となり、高白山の城塞を言霊別命に献上する。
24行目: 27行目:
 
荒熊彦は言霊別命に反乱を起こすが、乙女の天使([[絹子姫]])の助けにより言霊別命は助かり、夫婦は改心する。
 
荒熊彦は言霊別命に反乱を起こすが、乙女の天使([[絹子姫]])の助けにより言霊別命は助かり、夫婦は改心する。
  
=== {{rm|2|30|十曜の神旗}}・{{rms|2|31|手痛き握手}} ===
+
=== 第30・31章 ===
 +
 
 +
{{rm|2|30|十曜の神旗}}・{{rms|2|31|手痛き握手}}
  
 
[[アラスカ国]]は再び平和に治まり、[[絹子姫]]は[[照妙姫]]と改称し、言霊別命の侍女となって身辺を護ることになった。
 
[[アラスカ国]]は再び平和に治まり、[[絹子姫]]は[[照妙姫]]と改称し、言霊別命の侍女となって身辺を護ることになった。
37行目: 42行目:
 
そこで言霊別命は、母の[[国世姫]]からもらった領巾(ひれ)をふると、乙女の天使が現われて、疑いが晴らすことが出来た。
 
そこで言霊別命は、母の[[国世姫]]からもらった領巾(ひれ)をふると、乙女の天使が現われて、疑いが晴らすことが出来た。
  
=== {{rm|2|32|言霊別命の帰城}} ===
+
=== 第32章 ===
 +
 
 +
{{rm|2|32|言霊別命の帰城}}
  
 
言霊別命は稚桜姫命の誤解(言霊別命が謀反を起こそうとたくらんでいるという誤解)を解くために帰城するが、常世姫に邪険にされ、嫌みを言われる。
 
言霊別命は稚桜姫命の誤解(言霊別命が謀反を起こそうとたくらんでいるという誤解)を解くために帰城するが、常世姫に邪険にされ、嫌みを言われる。
  
=== {{rm|2|33|焼野の雉子}} ===
+
=== 第33章 ===
 +
 
 +
{{rm|2|33|焼野の雉子}}
  
 
高白山では、言霊別命に代わって元照彦がアラスカ全土を治めていた。
 
高白山では、言霊別命に代わって元照彦がアラスカ全土を治めていた。
51行目: 60行目:
 
元照彦はローマに逃げ、高白山は荒熊彦の手に落ちた。
 
元照彦はローマに逃げ、高白山は荒熊彦の手に落ちた。
  
=== {{rm|2|36|高白山上の悲劇}} ===
+
=== 第36章 ===
 +
 
 +
{{rm|2|36|高白山上の悲劇}}
  
 
[[長高山]]にいる清照彦は、高白山の荒熊彦夫妻(両親)に「大義のために、常世姫を捨て、言霊別命に謝罪せよ」と手紙を送る。
 
[[長高山]]にいる清照彦は、高白山の荒熊彦夫妻(両親)に「大義のために、常世姫を捨て、言霊別命に謝罪せよ」と手紙を送る。
58行目: 69行目:
 
[[駒山彦]](常世姫の部下)の進言により、荒熊彦は、親子の情を捨てて常世姫に忠誠を捧げることを決意した。それを聞いた荒熊姫は苦悶して号泣する。
 
[[駒山彦]](常世姫の部下)の進言により、荒熊彦は、親子の情を捨てて常世姫に忠誠を捧げることを決意した。それを聞いた荒熊姫は苦悶して号泣する。
  
=== {{rm|2|37|長高山の悲劇}} ===
+
=== 第37章 ===
  
清照彦は両親が改心せず反逆心をすてないため、両親を討つことを決意。
+
[{{rm|2|37|長高山の悲劇}}]
  
それを知った妻の[[末世姫]]は「両親を討つなんてとんでもない。中立を保って」と進言するが、断られたので自決してしまう。
+
清照彦は両親が改心せず反逆心をすてないため、両親を討つことを決意。それを知った妻の[[末世姫]]は「両親を討つなんてとんでもない。中立を保って」と進言するが、断られたので自決してしまう。
  
 
それを見た清照彦も自決しようとするが、元照彦に止められる。
 
それを見た清照彦も自決しようとするが、元照彦に止められる。
  
そこへ竜宮城から使者が現われ、言霊別命の「魔軍を掃滅せよ」との命令を伝えた。
+
そこへ竜宮城から使者が現われ、言霊別命の「魔軍を掃滅せよ」との命令を伝えた。しかし言霊別命の本心は、子の清照彦に両親を改心させて救わせようとの神慮だった。
  
しかし言霊別命の本心は、子の清照彦に両親を改心させて救わせようとの神慮だった。
+
清照彦は決意して、数万の神軍を率いて出撃。[[天の鳥船]]から高白山を攻撃する。荒熊彦夫妻は[[ローマ]]へ逃走した。
  
清照彦は決意して、数万の神軍を率いて出撃。[[天の鳥船]]から高白山を攻撃する。
+
高白山は清照彦が、[[長高山]]は元照彦が治めることになった。
  
荒熊彦夫妻は[[ローマ]]へ逃走。
+
=== 第38章 ===
 
 
高白山は清照彦が、[[長高山]]は元照彦が治めることになった。
 
  
=== {{rm|2|38|歓天喜地}} ===
+
{{rm|2|38|歓天喜地}}
  
 
清照彦は、両親(荒熊彦夫妻)を追えば倒すことができたが、わざと見逃して、両親にどこかで余生を送ってもらおうとした。
 
清照彦は、両親(荒熊彦夫妻)を追えば倒すことができたが、わざと見逃して、両親にどこかで余生を送ってもらおうとした。
82行目: 91行目:
 
夫妻は[[ローマ]]を攻撃したが、捕まり、幽閉される。
 
夫妻は[[ローマ]]を攻撃したが、捕まり、幽閉される。
  
清照彦は両親がローマで殺害されたという情報を聞き、自決を遂げようとする。
+
清照彦は両親がローマで殺害されたという情報を聞き、自決を遂げようとする。そのとき[[天極紫微宮]]から天女が現われ、「しばし隠忍して時を待て。必ず両親と妻に再会させる」と伝える。
 
 
そのとき[[天極紫微宮]]から天女が現われ、「しばし隠忍して時を待て。必ず両親と妻に再会させる」と伝える。
 
  
 
清照彦は心を取り直し、時を待つことにした。
 
清照彦は心を取り直し、時を待つことにした。
92行目: 99行目:
 
[[言霊別命]]が「[[稚桜姫命]]の使者として賞詞を持ってきた」と3つの御輿(みこし)を見せる。その御輿の中から、両親([[荒熊彦]]・[[荒熊姫]])と妻([[末世姫]])が現われた。
 
[[言霊別命]]が「[[稚桜姫命]]の使者として賞詞を持ってきた」と3つの御輿(みこし)を見せる。その御輿の中から、両親([[荒熊彦]]・[[荒熊姫]])と妻([[末世姫]])が現われた。
  
言霊別命は「汝はよく忠孝を全うし、至誠を貫徹した。[[国治立大神]]からの褒美である」と告げる。
+
言霊別命は「汝はよく忠孝を全うし、至誠を貫徹した。[[国治立大神]]からの褒美である」と告げる。家族4人は嬉し涙に明け暮れた。
 
 
家族4人は嬉し涙に明け暮れた。
 
 
 
言霊別命は「長高山は荒熊彦・荒熊姫が、高白山は清照彦が治めよ」という神勅を伝える。
 
  
妻の末世姫は自決しようとしたとき、その貞節に感じて天使が降りてきて身代りとなり、言霊別命のそばに仕えていたのであった。
+
言霊別命は「長高山は荒熊彦・荒熊姫が、高白山は清照彦が治めよ」という神勅を伝える。妻の末世姫は自決しようとしたとき、その貞節に感じて天使が降りてきて身代りとなり、言霊別命のそばに仕えていたのであった。
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==

2019年1月22日 (火) 17:52時点における最新版

高白山(こうはくざん)は、霊界物語に登場する山。アラスカ国にある。

概要

主なエピソード

第2巻第28章から第38章にかけて、高白山を舞台に、

  1. 言霊別命元照彦(兄弟)
  2. 荒熊彦荒熊姫(夫婦)
  3. 清照彦(荒熊彦夫妻の子)

の三者による、「忠」を取るか「孝」を取るかという葛藤のドラマが展開されている。

第28・29章

第2巻第28章高白山の戦闘#第29章乙女の天使#

高白山の守将・荒熊彦荒熊姫の夫婦は、常世姫一派の魔軍に攻撃されるが、言霊別命元照彦(言霊別命の弟)によって救われた。二人は恩を謝し、言霊別命の従臣となり、高白山の城塞を言霊別命に献上する。

言霊別命は荒熊彦を部将とし、高白山にてアラスカを治めた。

荒熊彦は、慢心した荒熊姫にそそのかされて、言霊別命を倒して自分が権力を握ろうとたくらむ。そのため常世姫の力を借りることにする。

荒熊彦は言霊別命に反乱を起こすが、乙女の天使(絹子姫)の助けにより言霊別命は助かり、夫婦は改心する。

第30・31章

第2巻第30章十曜の神旗#第31章手痛き握手#

アラスカ国は再び平和に治まり、絹子姫照妙姫と改称し、言霊別命の侍女となって身辺を護ることになった。 常世姫竜宮城の主宰者・稚桜姫命に、言霊別命言霊姫という妻がいる)は照妙姫と不倫をし、竜宮城を占領しようという反逆を企てていると讒言する。

稚桜姫命はそのウソを信じてしまい、高白山に討伐軍を派遣する。

神山彦が指揮する討伐軍が高白山にやってきて[3]、女を出せと要求する。

しかし乙女の天使(照妙姫絹子姫)はどうしたわけか天の月宮殿に帰ってしまい、言霊別命は身の潔白を晴らすことが出来なかった。

そこで言霊別命は、母の国世姫からもらった領巾(ひれ)をふると、乙女の天使が現われて、疑いが晴らすことが出来た。

第32章

第2巻第32章言霊別命の帰城#

言霊別命は稚桜姫命の誤解(言霊別命が謀反を起こそうとたくらんでいるという誤解)を解くために帰城するが、常世姫に邪険にされ、嫌みを言われる。

第33章

第2巻第33章焼野の雉子#

高白山では、言霊別命に代わって元照彦がアラスカ全土を治めていた。

荒熊姫は、わが子・清照彦が、元照彦によって殺されたという噂を信じ、恨んでいた。そのため元照彦に仕えていることが苦痛だった。

荒熊姫と荒熊彦は、常世姫の部下の猿世彦駒山彦に「わが子の敵をとれ」とそそのかされ、反乱を起こす。

元照彦はローマに逃げ、高白山は荒熊彦の手に落ちた。

第36章

第2巻第36章高白山上の悲劇#

長高山にいる清照彦は、高白山の荒熊彦夫妻(両親)に「大義のために、常世姫を捨て、言霊別命に謝罪せよ」と手紙を送る。 夫妻は、息子が生きていたことを喜んだ。そして悩む。言霊別命に帰順すれば、常世姫に討伐される。しかし常世姫に従えば、子を捨てることになるからだ。

駒山彦(常世姫の部下)の進言により、荒熊彦は、親子の情を捨てて常世姫に忠誠を捧げることを決意した。それを聞いた荒熊姫は苦悶して号泣する。

第37章

第2巻第37章長高山の悲劇#

清照彦は両親が改心せず反逆心をすてないため、両親を討つことを決意。それを知った妻の末世姫は「両親を討つなんてとんでもない。中立を保って」と進言するが、断られたので自決してしまう。

それを見た清照彦も自決しようとするが、元照彦に止められる。

そこへ竜宮城から使者が現われ、言霊別命の「魔軍を掃滅せよ」との命令を伝えた。しかし言霊別命の本心は、子の清照彦に両親を改心させて救わせようとの神慮だった。

清照彦は決意して、数万の神軍を率いて出撃。天の鳥船から高白山を攻撃する。荒熊彦夫妻はローマへ逃走した。

高白山は清照彦が、長高山は元照彦が治めることになった。

第38章

第2巻第38章歓天喜地#

清照彦は、両親(荒熊彦夫妻)を追えば倒すことができたが、わざと見逃して、両親にどこかで余生を送ってもらおうとした。

夫妻はローマを攻撃したが、捕まり、幽閉される。

清照彦は両親がローマで殺害されたという情報を聞き、自決を遂げようとする。そのとき天極紫微宮から天女が現われ、「しばし隠忍して時を待て。必ず両親と妻に再会させる」と伝える。

清照彦は心を取り直し、時を待つことにした。

幾年も歳月が流れ、そして春が訪れた。清照彦は悲嘆に暮れていたが、空から十曜の神旗を立てた鳥船が数十隻、高白山に降りて来た。

言霊別命が「稚桜姫命の使者として賞詞を持ってきた」と3つの御輿(みこし)を見せる。その御輿の中から、両親(荒熊彦荒熊姫)と妻(末世姫)が現われた。

言霊別命は「汝はよく忠孝を全うし、至誠を貫徹した。国治立大神からの褒美である」と告げる。家族4人は嬉し涙に明け暮れた。

言霊別命は「長高山は荒熊彦・荒熊姫が、高白山は清照彦が治めよ」という神勅を伝える。妻の末世姫は自決しようとしたとき、その貞節に感じて天使が降りてきて身代りとなり、言霊別命のそばに仕えていたのであった。

脚注

  1. 第2巻第28章高白山の戦闘#
  2. 第2巻第30章十曜の神旗#
  3. 余談だがこの場面で十曜の神旗が霊界物語で初めて登場する。