「ウラル教」の版間の差分
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* ウラル教は理智を主とし、バラモン教は理性を主とし、三五教は感情を主とする教え。<ref>{{rm|40|6|仁愛の真相}}:[[照国別]]のセリフ「ウラル教は理智を主とし、バラモン教は理性を主とする教だ。それだから如何しても一般人を救ふ事は出来ないのだ。三五教は感情教であるから」</ref> | * ウラル教は理智を主とし、バラモン教は理性を主とし、三五教は感情を主とする教え。<ref>{{rm|40|6|仁愛の真相}}:[[照国別]]のセリフ「ウラル教は理智を主とし、バラモン教は理性を主とする教だ。それだから如何しても一般人を救ふ事は出来ないのだ。三五教は感情教であるから」</ref> | ||
* ウラル教は「軽生重死」(生を軽んじ死を重んじる)だとか「霊を偏重」すると書いてある箇所があるが、これはどちらかと言うとバラモン教の特質である。<ref>{{rm|30|16|荒しの森}}:「軽生重死の教理を説きぬ」「ウラル教は霊を偏重し 天に堕落し、神に苦む」、{{rm|30|18|日暮シの河}}:「ウラルの道の宣伝使 数多引つれ出で来り 軽生重死の教を説く」、{{rm|31|1|主一無適}}:地の文「軽生重死のウラル教が 無道極まる迷信を」</ref> <ref>バラモン教が「軽生重死」だと記されている例 {{rm|15|1|破羅門}}:「婆羅門の教は(略)難行苦行を以て神の心に叶ふものとなし、霊主体従の本義を誤解し、肉体を軽視し、霊魂を尊重する事最も甚しき教なり(略)此教に魅せられたる信徒は、生を軽んじ、死を重んじ、無限絶対なる無始無終の歓楽を受くる天国に救はれむ事を、唯一の楽みとなし居るなり」、{{rm|44|8|光と熱}}:「世人を救ひ守らむと 計りて立てるバラモンの 教は元より悪からず さは去り乍ら現幽の 真理を知らず徒に 軽生重死の道を説き 有言不実行に陥入りて」</ref> | * ウラル教は「軽生重死」(生を軽んじ死を重んじる)だとか「霊を偏重」すると書いてある箇所があるが、これはどちらかと言うとバラモン教の特質である。<ref>{{rm|30|16|荒しの森}}:「軽生重死の教理を説きぬ」「ウラル教は霊を偏重し 天に堕落し、神に苦む」、{{rm|30|18|日暮シの河}}:「ウラルの道の宣伝使 数多引つれ出で来り 軽生重死の教を説く」、{{rm|31|1|主一無適}}:地の文「軽生重死のウラル教が 無道極まる迷信を」</ref> <ref>バラモン教が「軽生重死」だと記されている例 {{rm|15|1|破羅門}}:「婆羅門の教は(略)難行苦行を以て神の心に叶ふものとなし、霊主体従の本義を誤解し、肉体を軽視し、霊魂を尊重する事最も甚しき教なり(略)此教に魅せられたる信徒は、生を軽んじ、死を重んじ、無限絶対なる無始無終の歓楽を受くる天国に救はれむ事を、唯一の楽みとなし居るなり」、{{rm|44|8|光と熱}}:「世人を救ひ守らむと 計りて立てるバラモンの 教は元より悪からず さは去り乍ら現幽の 真理を知らず徒に 軽生重死の道を説き 有言不実行に陥入りて」</ref> | ||
* | * ウラル教の紋章は三葉葵である。ただし[[バラモン教]]も三葉葵の紋を使っている。→詳細は「[[三葉葵]]」 | ||
** ウラル教は星の紋も使っている。【用例】弥次彦のセリフ〈オイ貴様(注・一途川の婆)はウラル教の悪神の乾児だな。道理で'''星の紋'''の付いた布団を着たり、羽織まで'''星の紋'''を着けてゐよるワイ〉<ref name="rm1414_hoshi">{{rm|14|14|一途川}}:</ref>、婆(一途川の婆)のセリフ〈ほしいワほしいワ、欲しい印に'''星の紋'''が附けてあるのも知らぬかい。'''星の紋'''は米の紋ぢやぞ〉<ref name="rm1414_hoshi" /> | ** ウラル教は星の紋も使っている。【用例】弥次彦のセリフ〈オイ貴様(注・一途川の婆)はウラル教の悪神の乾児だな。道理で'''星の紋'''の付いた布団を着たり、羽織まで'''星の紋'''を着けてゐよるワイ〉<ref name="rm1414_hoshi">{{rm|14|14|一途川}}:</ref>、婆(一途川の婆)のセリフ〈ほしいワほしいワ、欲しい印に'''星の紋'''が附けてあるのも知らぬかい。'''星の紋'''は米の紋ぢやぞ〉<ref name="rm1414_hoshi" /> | ||
== 宣伝歌 == | |||
下記はウラル教の宣伝歌の例である。最初の2節だけは共通で、3節目以降は変化する。 | |||
{{inyou|呑めよ騒げよ一寸先《いつすんさき》や暗《やみ》よ | |||
暗《やみ》の後には月が出る | |||
時鳥《ほととぎす》声は聞けども姿は見えぬ | |||
見えぬ姿は魔か鬼か| {{rm|5|19|旭日出暗}} }} | |||
{{inyou|呑めよ騒げよ一寸先や暗よ | |||
暗の後には月が出る | |||
時鳥声は聞けども姿は見せぬ | |||
姿見せぬは魔か鬼か| {{rm|5|23|神の御綱}} }} | |||
{{inyou|呑めよ騒げよ一寸先や暗よ | |||
暗の後には月が出る | |||
月には村雲《むらくも》花には嵐《あらし》 | |||
嵐《あらし》過《す》ぐれば春が来る | |||
ヨイトサ、ヨイトサ、ヨイトサノサツサ| {{rm|5|29|神慮洪遠}} }} | |||
== 歴史 == | == 歴史 == | ||
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この時ウラル彦はアーメニヤの神都に居り、もし三五教の[[日の出神]]がやって来て場合にはアーメニヤからコーカス山に逃れるつもりで、ここに秘密の都(第二のアーメニヤの都)を作っていたのである<ref>{{rm|11|21|俄改心}}:牛公のセリフ「当山の大気津姫と言ふのはその実はウラル姫命、昔は常世姫命と謂つた神であります。夫のウラル彦は今はアーメニヤに居りますが、夫婦手分けをして万々一、日の出神とやらがやつて来てアーメニヤが保てなくなつた時は、このコーカス山の隠処へ逃れる積りで数多の家来衆を引寄せ、各自に立派な屋敷を造り、'''第二のアーメニヤの都'''を開かして居るのです。それ故この山は大秘密郷であつてウラル姫命の系統の者でなければ、一人も登られないと厳しく見張つて居る山です」</ref>。 | この時ウラル彦はアーメニヤの神都に居り、もし三五教の[[日の出神]]がやって来て場合にはアーメニヤからコーカス山に逃れるつもりで、ここに秘密の都(第二のアーメニヤの都)を作っていたのである<ref>{{rm|11|21|俄改心}}:牛公のセリフ「当山の大気津姫と言ふのはその実はウラル姫命、昔は常世姫命と謂つた神であります。夫のウラル彦は今はアーメニヤに居りますが、夫婦手分けをして万々一、日の出神とやらがやつて来てアーメニヤが保てなくなつた時は、このコーカス山の隠処へ逃れる積りで数多の家来衆を引寄せ、各自に立派な屋敷を造り、'''第二のアーメニヤの都'''を開かして居るのです。それ故この山は大秘密郷であつてウラル姫命の系統の者でなければ、一人も登られないと厳しく見張つて居る山です」</ref>。 | ||
[[ウラル彦]]夫婦は三五教の宣伝使の活動に押され、[[ウラル山]]・[[コーカス山]]・[[アーメニヤ]]を捨てて[[常世の国]]に渡った。邪霊は[[大国別]](大国彦の子)に憑依して、[[イホの都]]で[[バラモン教]]を開教した。バラモン教はもともとウラル教を基盤にして作られた宗教なので「第二のウラル教」と呼ばれる。<ref>{{rm|15|1|破羅門}}:「八頭八尾の大蛇、悪狐の邪霊は、コーカス山の都を奪はれ、随つてウラル山、アーメニヤ危険に瀕したれば、ウラル彦、ウラル姫は、遠く常世国に逃れ、茲に大自在天大国彦の末裔大国別、醜国姫の夫婦をして、埃及のイホの都に現はれ、'''第二のウラル教'''たる婆羅門教を開設し」</ref> <ref>{{rm|41|7|忍術使}}:「八岐の大蛇や醜狐の邪神は、正神界の経綸に極力対抗せむと、常世彦、常世姫の子なるウラル彦、ウラル姫に憑依し、三五教の神柱国治立命に対抗せむと盤古神王塩長彦を担ぎ上げ、茲にウラル教を開設し、天下を攪乱しつつありしが、三五教の宣伝神の常住不断の舎身的活動に敵し得ず、ウラル山、コーカス山、アーメニヤを棄てて常世の国に渡り、ロツキー山、常世城等にて今度は大自在天大国彦命及び大国別命を神柱とし、再びバラモン教を開設して、三五教を殲滅せむと計画し」</ref> <ref> | [[ウラル彦]]夫婦は三五教の宣伝使の活動に押され、[[ウラル山]]・[[コーカス山]]・[[アーメニヤ]]を捨てて[[常世の国]]に渡った。邪霊は[[大国別]](大国彦の子)に憑依して、[[イホの都]]で[[バラモン教]]を開教した。バラモン教はもともとウラル教を基盤にして作られた宗教なので「第二のウラル教」と呼ばれる。<ref>{{rm|15|1|破羅門}}:「八頭八尾の大蛇、悪狐の邪霊は、コーカス山の都を奪はれ、随つてウラル山、アーメニヤ危険に瀕したれば、ウラル彦、ウラル姫は、遠く常世国に逃れ、茲に大自在天大国彦の末裔大国別、醜国姫の夫婦をして、埃及のイホの都に現はれ、'''第二のウラル教'''たる婆羅門教を開設し」</ref> <ref>{{rm|41|7|忍術使}}:「八岐の大蛇や醜狐の邪神は、正神界の経綸に極力対抗せむと、常世彦、常世姫の子なるウラル彦、ウラル姫に憑依し、三五教の神柱国治立命に対抗せむと盤古神王塩長彦を担ぎ上げ、茲にウラル教を開設し、天下を攪乱しつつありしが、三五教の宣伝神の常住不断の舎身的活動に敵し得ず、ウラル山、コーカス山、アーメニヤを棄てて常世の国に渡り、ロツキー山、常世城等にて今度は大自在天大国彦命及び大国別命を神柱とし、再びバラモン教を開設して、三五教を殲滅せむと計画し」</ref> <ref>{{rm|44|7|山口の森}}:松公の歌「ウラルの神のこもりたる その名も高きアーメニヤ 大気津姫の一族が コーカス山の神人に 追はれて常世へ逃げしより バラモン教は虚に乗じ 数多の兵士引率れて 城の周りに火を放ち 焼き尽したる悲しさに」</ref> (ただし三五教ではなくバラモン教に攻撃されてアーメニヤから常世国へ逃げた、という記述もある<ref>{{rm|44|2|月の影}}:松公(治国別の弟)のセリフ「兄上様がアーメニヤの神都より宣伝使となつて竜宮の一つ島へ渡られた後、バラモン教の一派に襲はれ刹帝利、浄行を始め毘舎、首陀の四族は四方に散乱し目も当てられぬ大惨事が突発しました。大宜津姫様がコーカス山から敗亡の体で逃げ帰つて来られてから間もない疲弊の瘡の癒え切らない所だから、忽ち神都は防禦力を失ひ'''常世の国へウラル彦、ウラル姫様一族は其姿を隠し玉ひ'''諸司百官庶民の住宅は焼き亡ぼされ、ウラル河の辺りに武士の館が少し許り残されたのみ」</ref>) | ||
ウラル彦夫婦の活動は、ウラル教の歴史そのものであるが、常世の国に渡った後のウラル彦夫婦の消息は不明である。死んだのか生きているのかすら分からない(霊界物語に書いていない)。ウラル教の本山は常世の国の[[ロッキー山]]に移ったようである<ref name="rm3017" />。 | ウラル彦夫婦の活動は、ウラル教の歴史そのものであるが、常世の国に渡った後のウラル彦夫婦の消息は不明である。死んだのか生きているのかすら分からない(霊界物語に書いていない)。ウラル教の本山は常世の国の[[ロッキー山]]に移ったようである<ref name="rm3017" />。 | ||