顕国の御玉

出典: 出口王仁三郎と霊界物語の大百科事典『オニペディア(Onipedia)』
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顕国の御玉(うつしくにのみたま)は、

  1. 霊界物語に登場する玉。
  2. 小宇宙のこと。
  3. 霊界物語第1巻第37章の章題。

本項では玉としての顕国の御玉と、小宇宙としての顕国の御玉について解説する。


概要

  • 初出:第1巻第37章顕国の御玉#
  • 天地剖判の時に宇宙で一番最初に誕生した星巌(せいがん)が磨かれて作られた玉である。直径3尺(約91cm)。
  • この玉は「ある尊貴なる神の御精霊体」である。[1]
  • 最初はシオン山の山頂に祭られていたが、竜宮城に運ばれて来て「三重の金殿」の中に奉安された。するとまばゆいばかりに光り輝き、黄金水が感応して、十二個の玉が生まれた。[2]
  • 大洪水の前には、顕国の御玉が安置されている三重の金殿から「天の浮橋」が天空に延びて、地上の神々を救済している(第5~6巻)。

主なエピソード

玉の誕生

シオン山の山頂に高原があり、その中央に高さ50間、幅50間の方形の岩石が据えられていた。これは国祖が黄金の柱となって星辰を生み出したとき最初に現れた星巌である。神業祈念のために最初の一個を地上にとどめ、これを地上の国魂の守護と定めた。

天地剖判の初めより一週間ごとに十二柱の天人がこの山上に現れ、この星巌を中に置いて天男は左から、天女は右から回り、舞曲を演じた。そのとき天人たちが着ている天の羽衣の袖にすり磨かれ、星巌は小さくなり、今はその中心の玉のみになっていた。

この玉は直径3尺の円球である。一見、地球に酷似している。

国祖の命により稚姫君命らはシオン山に上り祭典を行い、この場所を神の霊地と定めた。金勝要神はこの円巌を手にして、息吹を吹きかけると、ますます円く、光沢を発した。金勝要神は何を思ったかこの円巌を渓流に投げた。滝に落ち、水に磨かれて、ますます円く、ますます光り、金剛不壊の宝珠と化している。金勝要神は金色の竜体と化し、水中に入ってその玉を取り、稚姫君命に奉呈した。

この玉は、表側は紫で、中心に赤・白・青の3つの宝玉が深く包まれているのが、外から透き通って見える。これを「顕国の御玉」と称える。〔以上、第1巻第37章顕国の御玉#〕 (赤を太陽、白を月、青を地球とするならば、顕国の御玉は小宇宙を象徴していると解することも出来る。下の「小宇宙」の項を見よ)

顕国の御玉が出現したシオン山の聖跡には、十六の宮が造られ、太白星の十二個の玉と四柱の神が祭られた。[3] →「十六社」を見よ

竜宮城に奉斎される

稚姫君命らは顕国の御玉を御輿に奉安し、船に乗せ安河を下って竜宮城に運んだ。顕国の御玉が竜宮城に着くとともに、三方から黒煙が立ちのぼり、竜宮城が焼け落ちようとした時、真奈井から黄金水が天に噴き上がり、大雨となって下り、猛火を鎮めた。

顕国の御玉は光度を増し、一度に数百の太陽が現れたかのようである。そこで国祖はこのまま奉祭することを躊躇し、至堅至牢な三重の金殿に御輿ごと安置し、十二重の戸帳でこれを蔽い、秘斎した。それより三重の金殿は光り輝いた。

すると真奈井の清泉が金色に変じ、水の精が十二個の美しい玉(「黄金水の十二個の玉」)となって空に舞い上り、種々の色に変じ、地上に落下した。〔以上、第1巻第38章黄金水の精#

天の浮橋に変化する

国祖隠退後、三重の金殿が天に向かって延長し、尖端が左右に分かれて丁字形の黄金橋と化した。これを「天の浮橋」と呼ぶ。〔第5巻第10章奇々怪々#

これは、三重の金殿の中の顕国の御玉が延長したとも表現されている。[4]

小宇宙

神示の宇宙に次のように書いてある。

第4巻第47章神示の宇宙 その二#:「此の小宇宙を外より見れば、大空は大地よりはずつと薄き紫、赤、青等各色の霊衣を以て覆はれ、大地は黄、浅黄、白等各色の厚き霊衣を以て包まれてゐる。そしてこの宇宙を全体として見る時は紫色を呈してゐる。これを顕国の御玉といふ」

神示の宇宙では小宇宙の別称として「顕国の御玉」と呼んでいるが、玉としての顕国の御玉は「表側は紫色にして、中心には赤、白、青の三つの宝玉が深く包まれてゐるのを外部から透見することができる」[5]ので、赤を太陽、白を月、青を地球とするなら、やはり小宇宙を象徴していると解することが出来る。

脚注