三元

出典: 出口王仁三郎と霊界物語の大百科事典『オニペディア(Onipedia)』
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三元(さんげん)とは、

(1) 剛体(ごうたい)・柔体(じゅうたい)・流体(りゅうたい)の三元。

(2) 霊力体の三大元のこと。[1] →「霊力体

本項では(1)について解説する。


概要

  • 霊力体の「体」は剛体・柔体・流体の三元ある。鉱物・植物・動物の体はこの三元から成っている。[2]
  • この三元を上帝(主神)の「全体」と呼ぶ。[3]
  • 剛体は「玉留魂(たまつめむすび)」と呼び、「常立(とこたち)」と称する。剛体は鉱物の本質である。[4]
  • 柔体は「足魂(たるむすび)」と呼び、「豊雲野(とよくもぬ)」と称する。柔体は植物の本質である。[4]
  • 流体は「生魂(いくむすび)」と呼び、「葦芽彦遅(あしがいひこじ)」と称する。流体は動物の本質である。[4]
    • 国常立も豊雲野も該当する神が大本神諭霊界物語に登場するが、葦芽彦遅は登場しない。

三元の誕生

  • 三元は「剛・柔・流」の順序で呼ぶが、誕生の順序は「流・剛・柔」である。
  • 柔体は、流体と剛体が合して生じている。

 宇宙の大原因たる、一種微妙の霊物、天御中主神の無色無形無声の純霊は遂に霊力を産出するに至れり。これを霊系の祖神高皇産霊神と云ふ。次に元子、所謂水素(また元素といふ)を醸成した、之を体系の祖神神皇産霊神といふ。霊は陽主陰従にして、体は陰主陽従なり。かくして此二神の霊と体とより一種異様の力徳を生じたり。之を霊体(ちから)といふ。ほとんど三十億年の歳月を要して、霊力体のやや完全を期することを得たるなりき。皇典に於ては、之を造化の三神といふ。茲に完全なる水素を産出した。水素は漸次集合して現今の呑むごとき清水となりぬ。この清水には高皇産霊神の火霊を宿し、よく流動する力が備はりぬ。水を動かすものは火にして、火を働かすものは水なることは第四巻に述べたるがごとし。この水の流体を、神典にては葦芽彦遅神といふ。一切動物の根元をなし、之に霊系即ち火の霊を宿して一種の力徳を発生し、動物の本質となる。神祇官所祭の生魂これなり。

 次に火水抱合して一種の固形物体発生し、宇宙一切を修理固成するの根元力となる。之を常立神といひ、剛体素といふ。神祇官所祭の玉留魂これなり。金、銀、銅、鉄、燐、砂、石等はこの玉留魂を最も多量に包含し、万有一切の骨となり居るなり。この剛体素、玉留魂の完成するまでに太初より殆ど五十億年を費しゐるなり。茲に海月なす漂へる宇宙は漸く固体を備ふるに至りぬ。この水を胞衣となして創造されたる宇宙一切の円形なるは、水の微粒子の円形なるに基くものなり。剛体は玉留魂、即ち常立の命の神威発動に依つて、日地月星は漸く形成されたり。されど第一巻に述ぶるがごとく、大宇宙の一小部分たる我が宇宙の大地は、あたかも炮烙を伏せたるが如き山と、剛流の混淆したる泥海なりしなり。

 茲に絶対無限力の玉留魂の神は弥々その神徳を発揮して大地の海陸を区別し、清軽なるものは靉きて大空となり、重濁なるものは淹滞して下に留まり、大地を形成したり。されど此時の宇宙の天地は生物の影未だ無かりけり。ここに流剛すなはち生魂と玉留魂との水火合して不完全なる呼吸を営み、其中より植物の本質たる柔体足魂を完成したり。之を神典にては豊雲淳命といふなり。いよいよ宇宙は霊、力、体の元子なる、剛柔流の本質完成されたのである。
出典:霊界物語第6巻第1章宇宙太元#

脚注

  1. 【用例】第35巻第1章#:「無限絶対無始無終の 霊力体の三元を」
  2. 『出口王仁三郎全集 第二巻』「第7章 皇道大本は宇宙意志の表現#」:「すべて神が一物を造りたまふのには、たとへ、一塊の土を造るのにも、三元八力といふ諸原素、諸霊力によられるのであります。剛、柔、流の三元(鉱物、植物及び動物はこの原素よりなつてゐる)と八力(溶かす力、和す力、引張る力、ゆるむ力等八つの力)をもつて、一つの物が造られてゐるのであります」
  3. 第13巻総説#
  4. 4.0 4.1 4.2 第13巻総説#
  5. 『大本の道』「第二章 三大学則#」:「あらがねの土生り出でし本質は国常立の玉留魂」

関連項目