差分

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六角切り子

2,888 バイト追加, 2019年8月16日 (金) 00:59
天津金木との関係
'''六角切り子'''(ろっかくきりこ)とは、[[大石凝真素美]]が[[言霊]]の活用を説明するために用いている立体のこと。正方形6面、正三角形8面から成る14面体であり、球体を擬似的に多面体化したものである。正方形の8つの角を切り落とすと、この14面体になる。一般には「立方八面体」「ベクトル平衡体」という呼び方がある。の活用を説明するために用いている立体のこと。正方形6面、正三角形8面から成る14面体であり、球体を擬似的に多面体化したものである。立方体(正六面体)の8つの角を切り落とすと、この14面体になる。一般には「立方八面体」「ベクトル平衡体」という呼び方がある。
== 原典 ==
* [[大石凝真素美]]『[[大日本言霊]]』(『[[大石凝真素美全集]] 第一巻』に収録)
* [[出口王仁三郎]]「[[言霊の大要]]」
* [[水谷清]]「[[天津祝詞学]]」(『[[古事記大講]] 第十四巻』p111以降) 第十四巻』に収録)
* [[水野満年]]『[[霊鋒]]』
* 言霊の大要:「○一、大金剛力也、○二、強く張り籠る也、○三、天の内面也、△一、基也、台也、△二、勢ひ添ひ付く也、△三、同平等也」
* 天祥地瑞:「総じて大金剛力にして基となり台となり、強く張り籠り天の内面を司り、勢ひに添ひ付き、同じく平等に動く言霊也と知る可し」
 
== 天津金木との関係 ==
[[水谷清]]は「[[天津祝詞学]]」の中で、大石凝の六角切り子を使った七十五声の言霊活用を紹介している<ref>『[[古事記大講]] 第十四巻』p111-186</ref>。しかし14面が意味するものは、大石凝や王仁三郎とは異なる説明をしている。天津金木を用いて、14面の意義を説明しているのである<ref>『古事記大講 第十四巻』p187-190</ref>。
 
まず6つの正方形の面を天地東南西北に配すると、それぞれ天津金木の6つの面に該当する。色はそれぞれ白黒赤黄緑青となる。次に8つの三角形は、東南西北4方位のそれぞれの中間に位置し、上側と下側の2つずつ4組ある。それを、上側を東南、下側を南東というように配して行くのである。これによって12方位を得、天地を合わせて14方位=14面となる。
 
天津金木によって、栄枯・盛衰・治乱・興廃・得失・存亡・安危・閑争の8対16種類の象性が現れる<ref>『古事記大講 第六巻』(「天津金木学」)p141-144</ref> <ref name="omz2-p81">『大石凝真素美全集 第二巻』p81では、「栄枯」「盛衰」ではなく、「動止」「進退」である。</ref>。このうち12種類を六角切り子の12方位に当てている。表にまとめると次のようになる。
 
{| class="wikitable"
! rowspan="2" | 方位 !! colspan="2" | 天津金木の面 !! rowspan="2" | 意義
|-
! 色 !! 数<ref>それぞれ上下2本の天津金木で現されるが、上の金木の数字を10の位で、下の金木の数字を1の位で表記した。</ref>
|-
| 天 || 白 || || 総合的代表的意義
|-
| 地 || 黒 || || 反面の意義(総合的代表的意義の反対的意義)
|-
| 東(卯) || 赤 || 22 || 盛
|-
| 東南(辰) || 赤黄 || 21 || 廃
|-
| 南東(巳) || 黄赤 || 12 || 治
|-
| 南(午) || 黄 || 11 || 栄
|-
| 南西(未) || 黄緑 || 13 || 存
|-
| 西南(申) || 緑黄 || 31 || 失
|-
| 西(酉) || 緑 || 33 || 衰
|-
| 西北(戌) || 緑青 || 34 || 興
|-
| 北西(亥) || 青緑 || 43 || 乱
|-
| 北(子) || 青 || 44 || 枯
|-
| 北東(丑) || 青赤 || 42 || 亡
|-
| 東北(寅) || 赤青 || 24 || 得
|-
| rowspan="4" | || 黄青 || 14 || 安
|-
| 赤緑 || 23 || 閑
|-
| 緑赤 || 32 || 争
|-
| 青黄 || 41 || 危
|}
 
安閑争危の4つの象は「球内に潜在して、表面には現はれない」<ref>『古事記大講 第十四巻』p190</ref>。
 
このような方位の各面への割り当ては、大石凝の割り当て方とはまるで異なるが、それについて水谷は(「天津祝詞学」の中で)言及していない。
== 語源 ==
「切り子」とは「四角な物の、かどかどを切り落した形」〔広辞苑〕を指す言葉である。しかし「六角切り子」という名称は一般には使われていないようである。名称の由来については記されていないが、投影図が六角形であるため、六角切り子と名付けたのではないかと思われる。「切り子」とは「四角な物の、かどかどを切り落した形」〔広辞苑〕という意味であり、「江戸切子」のように一般に使われている言葉もある。しかし「六角切り子」は一般には使われていないようである。名称の由来については記されていないが、投影図が六角形であるため、六角切り子と名付けたのではないかと思われる。
== 脚注 ==

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